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アジア・パシフィック先進金融テクノロジーラボ、香港のサイバーポートでスタートアップ企業10社が新しい金融テクノロジーを発表

【香港発:2017年11月8日】
アクセンチュア(NYSE:ACN)は、今年で4回目となる「アジア・パシフィック先進金融テクノロジーラボ(FinTech Innovation Lab Asia-Pacific)」のプログラムを締めくくる「投資家の日(Investor Day)」を香港のサイバーポート(Cyberport)で開催しました。当日は、先進的なフィンテックスタートアップ企業10社が、大手金融機関、ベンチャーキャピタル、テクノロジー企業など数十社の経営層に向けて、自社の製品およびサービスのデモンストレーションを実施しました。




アジア・パシフィック先進金融テクノロジーラボは、アクセンチュアによって2014年6月に開始された、スタートアップ企業と世界有数の大手金融機関の経営陣とをつなぐ、12週間にわたるメンタリングプログラムです。本プログラムは、アジア・パシフィック地域におけるフィンテック領域でのイノベーションの推進、ならびにハイテク分野での雇用拡大を目的としています。

[画像: https://prtimes.jp/i/19290/88/resize/d19290-88-880339-0.jpg ]

同イベントでは、Alibaba Entrepreneurs Fundのエグゼクティブ・ディレクターであるシンディー・チャウ(Cindy Chow)氏による講演も行われ、その中で同氏は、香港がアジアのビジネス・ハブとして競争力を維持するためにスタートアップ企業が果たすべき役割などについて語りました。Alibaba Entrepreneurs Fundは、「inspire a community of entrepreneurial achievers(起業成功者によるコミュニティを生み出す)」を旗印に、2015年に発足した非営利団体です。

前述のチャウ氏は次のように述べています。「アジア・パシフィック先進金融テクノロジーラボは、イノベーションと技術の進歩を追求する優れた起業家を支援するという私たちの取り組みに合致したイベントであり、講演させていただけることを光栄に思います。卓越性はさらなる卓越性を生み、イノベーションは次なるイノベーションを誘発します。えり抜きの優れたスタートアップ企業が集うことで、新しいソリューションの開発、これまで答えを出せなかった課題への取り組み、より良い世界にしようという機運が一層高まります。いずれも、追求する価値のある高尚な目標です。」

アクセンチュアのマネジング・ディレクターでアジア・パシフィック地域の金融サービスを統括するピユッシュ・シン(Piyush Singh)は次のように述べています。「香港の金融機関は、ブロックチェーン技術の活用からサイバー犯罪対策まで、さまざまな新たな課題に対して、フィンテックスタートアップ企業と連携して取り組むことに協力的です。また、今回のプログラムで選出された企業に対し、投資家の関心も高まっています。」

今年のテクノロジーラボに参加したスタートアップ企業10社の選出は、参画する金融機関のIT上級役員が担当しました。これら10社には、12週間にわたり集中メンタリング、製品・事業開発に関するアドバイス、大手金融機関やテクノロジー企業、ベンチャーキャピタルの上級役員と接する機会が提供されました。このプログラムに関わったパートナー金融機関は、バンクオブアメリカ・メリルリンチ、オーストラリア・コモンウェルス銀行、クレディ・スイス、ゴールドマン・サックス、HSBC、J.P.モルガン、マッコーリーグループ、モルガン・スタンレー、野村グループ、ソシエテ・ジェネラル、サンライフ・フィナンシャルでした。また、これらの金融機関に加え、中信銀行国際、中国建設銀行、マニュライフ、メイバンク、ポイント72ベンチャーズ、サイアム商業銀行、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)が準パートナー金融機関として参画しました。

サイバーポート社の最高責任者であるハーマン・ラム(Herman Lam)氏は次のように述べています。「私たちにとって、フィンテックは重点領域の一つです。実際、私たちのコミュニティには200社以上のフィンテック企業が参加しており、非常に短期間でさまざまなフィンテックの開発が行われています。アジア・パシフィック先進金融テクノロジーラボを通じたアクセンチュアとの協働も今回で4年目を迎えます。この地域において、豊かな才能や起業家の育成、そしてフィンテックによるイノベーションの推進に向けて、アクセンチュアとの複数年かつ相互信頼のパートナーシップの継続について大変うれしく思います。」

2017年度のプログラムに参加したスタートアップ企業は、顧客の投資目的を忠実に実行するウェルスマネジメント ソリューション、ブロックチェーン技術を活用したKYC(Know Your Customer/顧客確認)サービス、漢字に対応したアルゴリズムにより犯罪行為の検知を支援する不正検知プログラムなど、さまざまなイノベーションを開発しています。2017年度のプログラム参加企業は、以下の10社です。

Blocko – 韓国に拠点を置くブロックチェーン・インフラストラクチャ・プロバイダーで、デジタル認証、デジタル署名、スマートコントラクトのソリューションを提供しています。同社が提供するCoinstackにより、金融機関の顧客は、サイバーセキュリティの面で安全かつ効率的な方法で、第三者とデータの共有が可能となります。同社は、世界各国の大手金融機関と連携し、金融機関の技術的なニーズに自社のブロックチェーン技術で応えていくことを目指しています。

CoverGo – 香港に拠点を置くスタートアップ企業で、各社の保険商品を集め、自動で分析し、補償内容の違いを示す技術プラットフォームを提供しています。同社のアプリケーションは、保険加入者と顧客の保険を管理するアドバイザー間での連携をサポートします。同社は保険の手続きを自動化するソリューションを提供することで、顧客体験とエンゲージメントの質を向上させます。

FutureFlow – 米国に拠点を置くスタートアップ企業で、顧客の秘密情報を保護しつつ、金融機関と規制当局の連携を可能にします。同社のソフトウェアは、個々の金融機関による直接の監視領域を超えた、システム内の金銭の動きに関するトポロジー(位相幾何学)とアプリケーションを統合し、サイバー金融犯罪の防止、経済政策の立案、その他の関連分野で活用できます。

KapitalWise – 米国に拠点を置くスタートアップ企業で、コスト効率に優れた少額投資プラットフォームを構築しています。同プラットフォームは、金融機関のリテール顧客に対して、投資関連情報の提供や、機械学習と予測分析に基づくルールベースの少額投資機能を提供しています。金融機関にとっては、自動化された投資プロセスの提供により、個人顧客に対する投資商品の販売を促すことができます。

microUmbrella.com – シンガポールに拠点を置くスタートアップ企業で、マイクロ保険の購入、管理、請求に対応するプラットフォームを通して、デジタルエコノミーにおけるオンデマンドの補償を提供します。同社のモバイル・アプリケーションは、小規模な補償プランの購入や保険金の請求をわずか数分で行うことを可能にします。また同社では、保険の購入、管理、請求において、シームレスな顧客体験を提供するAI(人工知能)ベースのチャット・ボットの導入を進めています。

Red Pulse – 香港に拠点を置くスタートアップ企業で、中国の経済および証券市場をカバーする、マーケット・インテリジェンス・プラットフォームを提供しています。機械学習と自然言語処理を用い、基礎情報の収集における自動化と拡大を図ると同時に、仮想通貨を組み込むことで、調査のためのオープンで透明性のあるシェアリングエコノミーを構築しています。

Sherlock Garden – イスラエルに拠点を置くスタートアップ企業で、金融サービス企業に対し、法令順守、倫理、機密保持などにおける違反の自動検知を支援する、コグニティブ技術を備えたソフトウェアを提供しています。ファイル形式に関係なく、コンピュータ・システムをスキャンし、直接的なリスクのみならず、倫理上やビジネスでの行動規範上、問題をはらんでいる可能性のある文字情報を自動で検知します。

Starling – 応用行動科学に基づくレグテック(RegTech)分野で事業を展開する、米国のスタートアップ企業です。同社が提供する拡張リスク・インテリジェンス・ツールにより、金融サービス企業は文化や行動に関するリスク管理の強化だけでなく、業績向上に寄与する領域の特定が可能になります。機械学習、組織のネットワーク分析、行動科学を組み合わせた、同社の予測行動分析技術により、企業は潜在的なシステム上のリスクを見つけ出し、事前のリスク回避や緩和が可能になります。さらに、リアルタイムで管理経営層による介入の有効性も判断します。

Stash – シンガポールに拠点を置く、ヘルスケアおよびインシュアテック(InsurTech)分野のスタートアップ企業です。患者、医療機関、保険会社に対して、統合型の医療費請求プラットフォームを提供しています。請求データの分析により、医療機関と保険会社は、医療費請求の処理および管理上の不正リスクを回避できる上に、管理コスト削減も実現します。

Tymbals – オーストラリアに拠点を置く、インシュアテック(InsurTech)分野のスタートアップ企業で、企業のリスクを算出する確率ネットワークを構築しています。このネットワークにより、企業はコストと時間を要する「人」による作業を、安価で時間制限のない「機械」による作業に置き換えることが可能となります。同社は、分散型の企業リスク台帳の入力と管理に機械学習を利用することで、経営幹部の事業管理を支援する、安全で効率性に優れた低コストのサービスを提供することを目指しています。

アジア・パシフィック先進金融テクノロジーラボは、アクセンチュアとニューヨーク市パートナーシップ基金(Partnership Fund for New York City)が2010年に設立した同様のプログラムをモデルにしています。ニューヨーク市パートナーシップ基金は、1億5000万ドルの資金を擁したPartnership for New York Cityの投資部門です。アクセンチュアは2012年にはロンドンの12行の大手銀行と共に、ロンドン市長や他の政府機関の支援も得て「ロンドン先進金融テクノロジーラボ」をスタートさせました。2014年にはアジア太平洋地域とアイルランドのダブリンにてそれぞれ先進金融テクノロジーラボを設立しています。アジア・パシフィック先進金融テクノロジーラボに参加した企業は、現在までに合計2億7700万ドル以上の資金を調達しています。

アクセンチュアについて
アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇るデリバリーネットワークに裏打ちされた、40を超す業界とあらゆる業務に対応可能な豊富な経験と専門スキルなどの強みを生かし、ビジネスとテクノロジーを融合させて、お客様のハイパフォーマンス実現と、持続可能な価値創出を支援しています。世界120カ国以上のお客様にサービスを提供するおよそ42万5,000人の社員が、イノベーションの創出と世界中の人々のより豊かな生活の実現に取り組んでいます。
アクセンチュアの詳細は www.accenture.com を、アクセンチュア株式会社の詳細はwww.accenture.com/jp をご覧ください。
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