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ドーン Research Memo(1):2021年5月期第2四半期は、防災・防犯関連クラウドサービスが増収増益をけん引

注目トピックス 日本株
■要約

ドーン<2303>は、地理情報システム(GIS)を活用したシステムの開発・販売を行う企業である。中央省庁や地方自治体、電力会社などでの採用実績が多く、信頼性の要求されるシステムに定評がある。GISエンジンソフトのライセンス販売や受託開発を長年にわたり事業の柱としてきたが、近年は防災や防犯関連のクラウド型サービスで業績を伸ばしている。主力の「NET119緊急通報システム」が全国の消防で採用され、人口カバー率は50%を超えた。災害情報共有サービス「DMaCS」も好調に推移。次期主力商品として、消防・警察向けの映像通報システム「Live119」「Live110」が期待されている。

1. 主力事業・サービス
同社の近年の成長の原動力となっているのが、クラウド型サービス「NET119緊急通報システム」である。聴覚や発話に障がいのある人のためのシステムであり、スマートフォン・携帯電話のインターネット接続機能を利用して、簡単に素早く119番通報することができる。急病やケガ、地震災害や火災などの緊急時に、自宅からの通報はもちろん、GPS機能を利用しているため外出先からも通報でき、受信側はすぐに居場所を特定できる。操作性の良さやシステムとしての信頼性の高さが評価され、2015年12月には東京消防庁、2016年10月には大阪市消防局で稼働が開始し、全国の自治体への横展開に弾みがついている。2020年11月末現在、導入済みの消防本部の管轄人口は約6,790万人(契約済未稼働を含む)、人口カバー率は53.2%に達する。同社では、この他にも複数の自治体・消防・警察向けにクラウドサービスを展開しており、2021年5月期通期では、クラウド利用料収入の構成比が5割近くに達することを見込んでいる。

2. 2021年5月期第2四半期の実績
2021年5月期第2四半期の売上高は449百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益119百万円(同11.8%増)、経常利益122百万円(同10.8%増)、四半期純利益84百万円(同7.6%増)と堅調に増収増益で半期を折り返した。売上高に関しては、前年同期よりライセンス売上が減少し(前年同期はGISのミドルウェア「GeoBase(ジオベース)」のライセンスにおいて大口受注あり)、受託開発案件の納期が第3四半期以降に集中したことで受託開発売上が減少したものの、クラウドサービスの利用料収入の増加により全体として増収となった。

3. 2021年5月期通期の業績予想
2021年5月期通期の業績は、売上高で前期比4.8%増の1,100百万円、営業利益で同13.8%増の330百万円、経常利益で同13.3%増の333百万円、当期純利益で同13.0%増の226百万円と、いずれも期初の予想を据え置いた。実現すれば6期連続の増収増益となる。2021年5月期もクラウド利用料の成長を見込んでおり、売上構成比が5割近くの着地と、営業利益率30%を見込んでいる。

4. 成長戦略・トピック
同社は、新型コロナウイルスをはじめとする感染症流行下の非接触・遠隔での行政対応を実現するため、映像を介して相談業務等を行う実証実験を神戸市が実施することを受け、2020年9月に同社の映像通話システム「Live-X」を無償提供した。「Live-X」は、スマートフォンが撮影する画像を確認しながらビデオ通話を行うもので、伝送される動画を介した通話者間のリアルタイムなコミュニケーションを支援する。まずは、保育所等の入所手続の相談窓口等への効果を検証したい考えだ。

また、映像通報システム「Live119」に、災害現場を飛行するドローンが撮影する映像を消防本部の通信指令室等においてリアルタイムに閲覧するための機能を追加し、2020年10月には、神奈川県箱根町消防本部の協力により、災害時に使われるドローンを使用した映像伝送の試験に成功している。遭難者の捜索や山地災害への対応の高度化が期待される。

■Key Points
・主力の「NET119緊急通報システム」は全国の消防で導入され、人口カバー率50%超えを達成。クラウド売上が急成長
・2021年5月期第2四半期は、防災・防犯関連クラウドサービスが増収増益をけん引。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響は軽微
・2021年5月期は6期連続増収増益予想。クラウド利用料が5割近くに達し、営業利益率30%を見込む
・次代担うクラウド型映像通報システム「Live119」、東京消防庁で試行開始。コロナ流行下での行政対応を支援する映像通話システム「Live-X」の実証実験がスタート

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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