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一般社団法人超教育協会より「デジタル教科書に関する大臣答弁についての見解」の発表

一般社団法人超教育協会(理事長:石戸奈々子慶應義塾大学教授)は、デジタル教科書に関する大臣答弁に対して、これまでの実証研究と教育現場の知見を踏まえた見解を示します。




           デジタル教科書に関する大臣答弁についての見解
                                         2026年4月
                              一般社団法人超教育協会政策チーム

このたびのデジタル教科書に関する大臣答弁に対し、深い懸念を表明します。

現在、日本においてデジタル教科書は、長年の実証研究と現場での実践を経て、学習の質の向上、個別最適化、そしてインクルーシブ教育の推進に資する重要な教育基盤として位置づけられております。特に、読上げ機能や拡大表示、記録・再生といった機能は、多様な学習者それぞれにとって不可欠な支援となっています。

こうした蓄積があるにもかかわらず、特定の学年や教科において一律に活用を制限する方向性が示されるとすれば、それは実証に基づく政策形成の観点から極めて慎重であるべきであり、十分な根拠と説明が求められます。

また、本件は「学校教育の情報化の推進に関する法律(令和元年法律第47号)」が定める「全ての児童生徒がその状況に応じて効果的に教育を受けることができる環境の整備」との目的からも慎重な検討が求められる論点です。

とりわけ重要なのは、今回の発言が指す「デジタル教科書」の範囲と位置づけです。現行制度においては、デジタル教科書は紙の教科書を補完する形で既に広く活用されており、これを否定するものではないと理解します。一方で、紙を前提としない活用の在り方について検討が進む中、その導入範囲について議論が行われていることも承知しています。

しかしながら、いずれの議論においても、個別最適な学びの実現や、多様な子どもたちの学習機会の保障という観点を後退させることがあってはなりません。何より、教科書の本文に対し、視覚やそのほかの条件により、アクセスできない子供たちにとっては、学年や教科による制限が大きなハンデキャップになりかねません。

教育は、技術、制度、そして学習環境の設計が一体となって進化するものです。デジタル教科書は単なる媒体の置き換えではなく、学びそのものを再設計する可能性を持っています。その可能性を、限定的な前提や不十分な理解のもとで狭めるべきではありません。

私たちは、これまでの実証研究の成果と現場の知見を踏まえ、科学的根拠に基づいた冷静かつ開かれた議論が行われることを強く求めます。
そして何よりも、すべての子どもたちにとってより良い学びを実現するという原点に立ち返り、デジタル教科書の可能性を適切に評価し、発展させていくことを期待します。


Web公開先:https://lot.or.jp/report/16546/

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39338/37/39338-37-8de0bcd7e948cd2ba3166684e10c6d56-254x353.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


一般社団法人超教育協会
会長:小宮山宏(株式会社三菱総合研究所理事長、東京大学第28代総長)
理事長:石戸奈々子(慶應義塾大学教授、特定?営利活動法人CANVAS 理事長)
公式サイト:http://lot.or.jp/
公式Facebookページ :https://www.facebook.com/LearningofTomorrow/
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