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【大分高専】専攻科生の研究成果が日本写真学会誌に論文掲載

電子ペーパーによる写真作品の設計指針を提案

 独立行政法人国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校(大分県大分市 校長:山口 利幸 以下「大分高専」という。)電気電子情報工学専攻科1年の中野飛彩さんは、佐藤利文教授(東京工芸大学)を共同研究者とする卒業研究を実施しました。今回、その研究成果が評価され、中野さんを筆頭著者とする論文が日本写真学会誌に掲載されました。





研究背景/内容

 今回の研究は、環境に配慮した写真活動のあり方として、電子ペーパーを用いた写真作品の制作方法を提案するものです。
 これまで写真作品は、主として紙媒体を用いて制作されてきました。しかし、インクの主原料である石油や紙の主原料であるパルプは将来的には枯渇する可能性があるのに加え、光や水などの外的な要因によって劣化しやすいという問題を抱えています。これに対し現在では、プロジェクターや有機ELディスプレイ(※)などの自ら発光するデバイスを用いて、写真作品が数多く制作されています。こうしたプロジェクター等の技術を用いることで、紙ではできなかった暗所での展示や遠隔地からの作品提供ができるようになり、フォトアートの幅が広がりました。しかし、これら発光デバイスは常に電力を供給して光を放出しなければその画像を表示できないため、消費電力の大きさが問題になっています。
 そこで検討されるのが、モノクロ電子ペーパー(以下、電子ペーパー)の利用です。電子ペーパーは、周囲の光を反射して画像を表示しているため、画像を表示する際に電力の供給を必要としません。その一方で、従来の紙媒体が単色(モノクロ)のデジタルデータを256通りの範囲の濃淡(グラデーション)で表現できるのに対し、市販の電子ペーパーは 16 通りでしか表現できません。つまり、電子ペーパーは紙媒体ほど被写体の濃淡を鮮やかに写し出せないのです。この濃淡の再現度の乏しさから、電子ペーパーがこれまで写真制作に採用されてこなかったのだと考えられます。
 本研究では、撮影した写真が電子ペーパー上でどのように表現されているのかを明らかにするため、入力する画像の色情報と出力される画像の分光反射率の相関関係を定量的に評価し、電子ペーパーの反射率がカラー画像からグレースケール画像への変換手法に支配されていることを明らかにしました。本検討により、電子ペーパーを使った写真作品の作り方が提案され、電子ペーパーによる写真作品が円滑に制作されていくことが期待されます。

[画像1: https://prtimes.jp/i/75419/279/resize/d75419-279-afb217d248847a25a241-1.jpg ]


中野さんよりコメント
 本研究を通して、電子ペーパーの構造や動作原理などの電子デバイスに関する知見だけでなく、アナログからデジタルへの色変換の仕組み等、色彩科学についての知見も深めることができました。また、研究成果が学術論文として出版されるまでのプロセスを当事者として経験することができ、より論理的に議論ができるようになったと思います。
 研究を進めるにあたり、建設的なアドバイスをいただいた常安先生と佐藤先生に感謝いたします。

常安助教(指導教員)よりコメント
 本研究は、東京工芸大学(前所属機関)在職中に、写真学科の横井良直さん(セカンドオーサー)から「電子ペーパーで写真を制作したいです!!」という相談をきっかけにスタートした研究です。コロナ禍ということもあり、出版までに予定以上の時間がかかってしまいましたが、身近な社会課題の解決に向けたアプローチを提案することができ、喜ばしい限りです。これからも他機関と連携しつつ、より実践的な教育を通して、研究成果を発信できるよう、頑張りたいと存じます。

[画像2: https://prtimes.jp/i/75419/279/resize/d75419-279-0f52b1af29c96d3c23c4-3.jpg ]

著者名:中野飛彩, 横井良直, 渡部陸矢, 常安翔太, 佐藤利文
タイトル:フォトアート制作に向けたモノクロ電子ペーパーの階調特性評価
雑誌名等:日本写真学会誌, volume 85, issue 4, pp. 265-268.

 本研究は、文部科学省・私立大学研究ブランディング事業(平成28 年度,東京工芸大学)、独立行政法人日本学術振興会・研究拠点形成事業(課題番号:JPJSCCB20220006)、高専発!「Society5.0 型未来技術人財」育成事業(GEAR5.0 マテリアル)による支援を受けたものです。

(用語解説)
※ 有機ELディスプレイとは
 従来の液晶ディスプレイは、電圧をかけることによって液晶分子の向きを変化させ、背面の光源(バックライト)の光を通したり通さなかったりすることで、画像を表示しています。常に、バックライトを点灯させる必要があるため、消費電力が高いこと、バックライトの光が少し漏れてしまうことによって白と黒のコントラスト比が低下してしまうこと等が課題となっています。それに対し、有機ELは、有機材料に電流が流れることによって均一な面発光が得られる現象で、光を自らON/OFFすることができるため、消費電力を抑えて完全な黒を表現することができ、高いコントラストで画像を表示することができます。このことから、近年パソコンやスマートフォンのディスプレイとして利用されています。



大分工業高等専門学校について

 大分工業高等専門学校は、昭和38年に設立された国立の高等教育機関です。機械工学科、電気電子工学科、情報工学科、都市・環境工学科の4つの学科と、平成15年に設置した機械・環境システム工学専攻、電気電子情報工学専攻の2つの専攻科を有しており、これまで本科卒業生・専攻科修了生合わせて約8,200名を輩出してきました。「地域共創テクノセンター」や、本校の技術振興会である「大分高専テクノフォーラム」をはじめとして地域との連携や地域産業への貢献という役割を担いながら、「人間性に溢れ国際感覚を備え、探求心、創造性、表現能力を有する技術者の養成」に取り組んでいます。


【学校概要】

[画像3: https://prtimes.jp/i/75419/279/resize/d75419-279-b5edf51351ee83b8f781-2.jpg ]

学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
所在地:大分県大分市大字牧1666番地
校長:山口 利幸
設立:1963年
URL:http://www.oita-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関


◆本リリースに関するお問い合わせ先
独立行政法人高等専門学校機構
大分工業高等専門学校
総務課総務係
TEL:097-552-6075(平日8時半から17時)
e-mail:somu@oita-ct.ac.jp

[画像4: https://prtimes.jp/i/75419/279/resize/d75419-279-08f806790e7ce543cb35-4.jpg ]

〜2022年度、高等専門学校制度は創設60周年の節目を迎えました〜
https://www.kosen-k.go.jp/Portals/0/60th/
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