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Salesforce、信頼できるエンタープライズAI実行基盤「Enterprise AI Harness」を発表




AIに顧客とビジネスに関する共通理解を与え、信頼を持って業務を実行できるようにする新たなアーキテクチャ

オープンでコンポーザブルなAIエコシステムのために構築された、6つの信頼できる機能と新しいAI Control Plane

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/41550/399/41550-399-322e5e9ef0d82e8ee045b93fe8bca0b2-602x339.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※本記事は2026年9月10日に米国で公開されたSalesforce Introduces the Trusted Enterprise AI Harnessの翻訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

米国Salesforce(以下、Salesforce)は、信頼できるエンタープライズAIの実行基盤として「Enterprise AI Harness」を発表しました。SalesforceのEnterprise AI Harnessは、コンテキスト、エージェンシー、アクション、ガバナンス、セキュリティ、モデルという6つの機能を統合します。これらは、共通の、コンポーザブル(自由に組み合わせ可能)なアーキテクチャを通じて提供され、すでにビジネスを支えている顧客関係、業務プロセス、管理体制の上に構築されています。さらにこれらの機能に加えて、新しい「AI Control Plane」により、企業はAIエージェントやAIエージェントが組織全体に広がっていく状況下でも一元的に把握・管理・制御できるようになります。

顧客は、この6つの機能を1つのシステムとしてまとめて利用することも、あるいは必要な機能だけを選んで利用することもできます。その際利用にあたっては、Salesforceのテクノロジー、既存のテクノロジー、また あるいはその両方を活用でき、サードパーティのモデル、エージェント、システムも含めて組み合わせることが可能です。

「エージェンティック エンタープライズ」は、業務の進め方と、その中で一人ひとりが担う役割を変えつつあります。AIエージェントがビジネスのあらゆる機能や組織に浸透し、人々の日常業務の一部となるにつれて、AIエージェントが担う仕事はより複雑になっています。何が起きているかを理解し、次に何をすべきかを判断し、複数のシステムをまたいで行動を起こし、人や他のAIエージェントと協働するような役割です。

これは、企業に新たな課題を突きつけます。AIエージェントが高い信頼性と安全性を保ちながら、大規模に業務を遂行するための基盤を、どのように提供するのかという課題です。

これに応えるのが、Saleforce が構築する「Enterprise AI Harness」です。Enterprise AI Harnessは、AIエージェントがビジネスを理解し、推論・計画し、行動を起こし、企業の管理体制のもとで動作するために必要な要素を統合する、AIを支える信頼性の高い基盤です。企業は今後、AIエージェントやAI体験ごとに、これらの機能を個別に構築・管理する必要がなくなります。

Enterprise AI Harnessが重要な理由
「この注文を今日中に対応できますか?」というような一見シンプルに思える顧客からの質問を考えてみましょう。

どのシステムにも、単独ではこの質問への完全な答えがありません。CRMは顧客とその関係性を把握しています。ERPは在庫状況と配送の可否を把握しています。契約には約束事項と顧客が受けられる権利が記載されています。アナリティクスは、判断に必要なビジネス上の定義を提供します。ポリシーは、何を約束できるのかを定めます。過去のやり取りは、重要な記憶(メモリ)として機能します。そして業務プロセスは、実際にどのように仕事を進めるべきかを規定します。

課題は、単にこれらのシステムをつなぐことだけではありません。

企業環境で稼働するAIエージェントには、これらすべての情報を「この顧客」「この瞬間」というコンテキスト(文脈)の中で理解することが求められます。その上で、適切なアクションを判断して安全に実行し、企業のポリシーと管理体制の範囲内で動作する必要があります。

AIの”推論”は自由度の高いものであっても構いませんが、企業における”実行”はほとんどの場合、そうであってはなりません。Enterprise AI Harnessは、柔軟な推論を、予測可能な実行に必要なビジネスルール、ポリシー、管理体制へと結びつけます。また、Enterprise AI Harnessは、これらの機能を企業全体で再利用できるようにします。コンテキストはエージェントやモデルをまたいで共有でき、アクションやワークフローは必要な場所から安全に呼び出すことができます。

さらに、AIがビジネス全体を横断して動作する場合でも、ガバナンスとセキュリティが一貫して適用されます。人とAIエージェントが協働する中で、すべてのやり取りとアクションは、新たなシグナル、結果、そして記憶を生み出し、次の判断に活用できるコンテキストを豊かにしていきます。こうして、時間の経過とともにインテリジェンスが蓄積されていき、価値を増していく循環が生まれます。モデルは今後も進化を続け、より広く利用できるようになるでしょう。

一方、企業固有のコンテキスト--顧客、知識、セマンティクス、記憶、プロセス、関係性、そして歴史--は、その企業だけが持つ独自のものです。基盤となるインテリジェンスが変化しても、この固有のコンテキストは蓄積され続け、企業にとって持続的な差別化の源泉となります。

SalesforceのEnterprise AI Harness
これは、AI時代の企業に求められるアーキテクチャであり、Salesforceが数十年にわたって築いてきた基盤の延長線上にあるものです。

企業がビジネスの運営を支えるために活用してきた、信頼できる顧客データ、メタデータ、セマンティクス、ビジネスロジック、ワークフロー、権限管理、セキュリティ、ガバナンスは、今やAIが理解し、推論し、行動するための基盤となり得ます。

Salesforceは、「Data 360」、「Informatica」、「MuleSoft」とそのAI関連ソリューション「Agent Fabric」、「Tableau」、「Agentforce」、「Salesforce Guardian」、そして「Salesforce Platform」にわたるコア技術を活用しています。これらを共通のコンポーザブルなアーキテクチャと統一されたエクスペリエンスに統合し、Enterprise AI Harnessを構築しています。

既存のSalesforce顧客は、すでに利用している技術を基盤として、この構想を拡張できます。また、新機能の提供開始後には所定のアップグレードパスを通じて利用できるようになります。

6つの信頼できる機能
信頼性は、6つの機能それぞれに、当初から組み込まれています。
これらを組み合わせることで、AIはビジネスを理解し、何をすべきかを判断し、行動を起こし、企業の管理体制のもとで動作するために必要な能力を得ることができます。

「この注文を今日中に対応できますか?」といった質問に対し、6 つの機能はそれぞれ異なる役割を果たします。

Trusted Contextは、顧客に関するコンテキストを、データ、メタデータ、セマンティクス、知識、リアルタイムシグナル、記憶、そして企業全体における業務の進め方への理解とともに統合します。ガバナンスの効いた企業データを基盤として、顧客とその周辺のビジネスに関する共通理解を AI に与えます。注文の例は、顧客本人、その契約と権利、利用可能な在庫、さらにその顧客にとって「利用可能」が具体的に何を意味するのかを理解することです。

Trusted Agencyは、AIエージェントが複雑なビジネス成果を追求するために必要な推論、計画、状態管理、記憶、協働、オーケストレーションを提供します。確率論的なAI推論の柔軟性と、確実性が求められる場面での決定論的な制御を組み合わせたものです。これにより、注文を今日中に処理可能かどうか、そして次に何をすべきかを判断しながら、確実に守るべきビジネスルールに従うことができます。

Trusted Actionは、AIをアプリケーション、API、ワークフロー、ツール、業務プロセスへ安全に接続し、AIエージェントが「何をすべきかを理解する」段階から「実際に実行する」段階へと進めるようにします。これにより、AIエージェントは在庫を確保し、注文情報を更新し、配送処理を進め、必要に応じて担当者へと引き継ぐことができます。アクションの結果は、再びTrusted Contextへとフィードバックされます。

Trusted Governanceは、AIが依拠するデータ、メタデータ、ポリシー、プロセスを、リネージ(データの来歴・系譜)、品質管理、ガードレール、管理体制を通じて企業が一貫して統制できるよう支援します。これにより、回答が信頼できる情報に基づいていること、そしてAIエージェントが注文の処理方法を定めるポリシーに従っていることを担保します。

Trusted Securityは、AIがアクセスできる範囲とAIエージェントに許可される行動に対して、ID管理、権限管理、プライバシー、データ保護、ランタイムセキュリティを適用します。これにより、エージェントはアクセスを許可された顧客情報のみを参照し、許可された行動だけを実行できます。

Trusted Modelsは、精度、パフォーマンス、コスト、ビジネス要件に基づくインテリジェントなモデルルーティングにより、各業務に適したモデルを安全に接続できる柔軟性を提供します。これにより、業務を適切なインテリジェンスへ振り分けるとともに、技術の進化に応じてモデルを切り替えられます。

Salesforceのプレジデント 兼 チーフ・プラットフォーム&エンジニアリング・オフィサーのロハン・クマール(Rohan Kumar)は次のように述べています。「エージェンティック エンタープライズを定義するのは、企業がどのモデルを選ぶかではありません。モデルは今後も変化を続け、インテリジェンスはますます広く利用できるようになっていくでしょう。企業の差別化を生むのは、その企業が持つ信頼できる固有のコンテキスト--顧客を起点とするコンテキスト--と、そのコンテキストを安全に行動へと変える力なのです」

ロハン・クマールは続けて次のように述べています。
「これこそ、私たちがSalesforceのEnterprise AI Harnessで構築しているものです。すべてのやり取りやアクションが新たなコンテキストとインテリジェンスを生み出し、企業のコンテキストを時間とともに豊かにしていくシステムです。同時に、企業が AI を安心して大規模に活用するために必要なセキュリティ、ガバナンス、管理体制のもとで動作します」

企業のための新しいAI Control Plane
AIエージェントとAIが企業全体に広がる中、企業は、組織内でどのAIが稼働しているか、それぞれがどの程度のパフォーマンスを発揮しているのか、どのアクションが承認されているのか、そしてどれだけのコストがかかっているのかを、一貫した方法で把握する必要があります。このニーズに応えるため、Salesforceは新たな AI Control Plane を発表します。これは、企業がAIエージェントとAIを全社規模で一元的に把握・管理・制御するための基盤です。Salesforceおよびサードパーティ製AIを対象に、AIエージェントとAI機能の検出・登録、IDとポリシーの設定、ライフサイクル管理、パフォーマンス評価、行動と結果のモニタリング、コスト管理まで行えるようになります。AIがチーム、アプリケーション、モデル、システムをまたいで拡大しても、一貫した可視性と管理体制のレイヤーを維持できます。エージェントやAI体験ごとに個別の管理基盤を用意する必要はありません。

選択の自由とオープン性のために構築
SalesforceのEnterprise AI Harnessは、顧客がどこで、どのようにAIを構築・活用する場合でも、その選択に応えられるよう設計されています。新しく統一されたモダンなユーザーエクスペリエンス (UX) により、さまざまなチームがそれぞれに必要な機能を活用しやすくなります。
データ責任者にとってはコンテキストとガバナンス、セキュリティ責任者にとってのIDとポリシーを、そして開発者にはエージェント、モデル、アクションを提供します。Enterprise AI Harnessは、ヘッドレス利用を前提にゼロから設計構築されており、MCP、API、Skills、Plug-inといった技術を通じて各機能にアクセスできます。これにより、Salesforceの機能は従来のSalesforceアプリケーションの枠を超え、人々がすでに利用しているAI体験--「Claude」、「Slack」、「Microsoft Teams」、「Agentforce」、その他のAIエクスペリエンスを含む--へ広がります。これは、あらゆるAI、エージェント、アプリ、利用接点 (サーフェス) にSalesforceを届けるという、より広範な「AIforce」戦略を前進させるものです。

Rocket MortgageのCTO、ショーン・マルホトラ(Shawn Malhotra)氏は次のように述べています。「AIは、私たちがこれまで見てきたどのテクノロジーよりも速く進化しています。だからこそ、コンポーザビリティが私たちにとって非常に重要なのです。私たちは、単一のクローズドなスタックに未来を賭けたくありません。状況の変化に応じて適応できる自由が欲しいのです。それが、SalesforceのEnterprise AI Harnessに私たちが共鳴した理由です」

提供時期
SalesforceのEnterprise AI Harnessを支える、信頼性の高い基盤技術の多くはすでに利用可能です。新機能と統一されたエクスペリエンスは2028会計年度(2027年1月-2028年2月)の早い段階から順次展開される予定です。

既存の顧客は、対象となるSalesforce製品のアップグレードパスを通じて、新機能の提供開始後にそれらを利用できるようになります。

提供時期、パッケージング、価格、アップグレードパスに関する詳細は、一般提供の開始が近づいた時点で発表されます。

価格およびパッケージングは変更される可能性があります。提供状況は地域により異なる場合があり、お客様との契約により規定されます。お客様は、現在利用可能な製品およびサービスに基づいて購入をご判断ください。

Salesforceについて
Salesforceは、あらゆる規模の企業がエージェンティック エンタープライズへと変革することを支援します。人とAIエージェント、アプリケーション、データを信頼性の高い単一のプラットフォームへ統合することで、これまでにない成長とイノベーションを実現します。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。

Salesforceのコーポレートサイトにある「ニュース&インサイト」では、日本向けの最新情報をご紹介しています。詳細は、salesforce.com/jp/news/ をご覧ください。

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