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「ミステリが読みたい! 2024年版」年間ランキング・海外篇 第1位。展開の読めない傑作犯罪小説、ロス・トーマス『愚者の街』(新潮文庫)に大注目。

新潮文庫より刊行中の海外エンターテインメント小説、『愚者の街(上・下)』(ロス・トーマス著/松本剛史訳)が、『ミステリマガジン』2024年1月号特集「ミステリが読みたい! 2024年版」年間ランキング・海外篇にて、第1位に選ばれました。




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[画像2: https://prtimes.jp/i/47877/1227/resize/d47877-1227-b31684bd331ed28418c5-0.jpg ]

「街を丸ごとひとつ腐らせてほしい」――諜報員としての任務の過程で何者かの策略により投獄され失職したダイに持ち込まれたのは、不正と暴力で腐敗したスワンカートンの街を再生させるための突拍子もない計画でした。1937年の上海爆撃で父親を失いながらも、娼館のロシア人女性に拾われ生きのび、度重なる不運から心に虚無を抱えるダイは、この無謀な計略に身を投じることになります。元悪徳警官、元娼婦という仲間を用意された元秘密諜報員は、あの手この手を使って、街の再生計画を進めていきますが……。

複雑なプロット、一癖も二癖もある魅力的な登場人物たちが持ち味とされる作家ロス・トーマス。クライム・ノヴェルの傑作『女刑事の死』で知られ、二度のアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞に輝く犯罪小説の巨匠が1970年に発表した本作は、一人の男の数奇な運命を綴った壮大なるサーガにしてコンゲーム要素に溢れた、暴力と騙りの重厚なる狂騒曲。間違いなく初期の最高傑作と言っていいでしょう。

今年5月に逝去したハードボイルド作家・原尞氏が愛してやまなかった曲者作家の埋もれていた名作が、このたび、『ミステリマガジン』2024年1月号特集「ミステリが読みたい! 2024年版」年間ランキング・海外篇にて、堂々の第1位に選ばれました。この機会に、濃密なる?悪の神話”を、ぜひともお読みいただけたら幸いです。


■書誌情報
【書名】愚者の街(上・下)(新潮文庫刊)
【著者】ロス・トーマス/松本剛史訳
【発売日】2023年5月29日、電子書籍なし
【定価】(上)781円、(下)825円(税込)
【ISBN】978-4-10-240311-2、978-4-10-240312-9
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