新興市場見通し:値動きの軽いテーマ・材料株への短期物色中心の展開か
[15/01/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
年末年始の新興市場では、日経平均が原油価格の動向や欧州情勢といった外部環境に振らされるなか、個人投資家による中小型株物色中心の展開となった。材料株やテーマ株、直近IPO銘柄の一角などが買われる場面があったが、全体としては上値追いの動きは限定的で、短期の値幅取り狙いの物色が中心に。3連休を控えた1月9日には手仕舞い売りが優勢となり、特にマザーズ主力株できつい下げとなった。なお、12月29日から1月9日までの騰落率は、日経平均が-3.5%であったのに対して、マザーズ指数は-2.1%、日経ジャスダック平均は+0.5%だった。
個別では、ミクシィ<2121>が同期間で6.2%安、サイバーダイン<7779>が同2.3%安とマザーズ主力株は軟調。フィンテック グローバル<8789>は同19.2%安、オンコセラピー・サイエンス<4564>は同19.1%ときつい下げ。ジャスダックでも日本通信<9424>が同8.1%安、日本マイクロニクス<6871>が同13.1%安となったほか、ブロッコリー<2706>が同36.0%で下落率首位に。直近IPO銘柄ではカヤック<3904>、ビーロット<3452>、弁護士ドットコム<6027>などの下落が目立った。一方、サイジニア<6031>は同期間で株価が2倍以上となり、直近IPO銘柄のなかでも上昇が目立った。FFRI<3692>も強い値動きを見せたが、足元では利益確定売りが優勢。ガンホー<3765>は新作発表で急伸する場面があった。その他、マザーズではキャンバス<4575>、アクロディア<3823>、エヌ・ピー・シー<6255>、BEENOS<3328>、UBIC<2158>、まんだらけ<2652>、ジャスダックではガーラ<4777>、ネクス<6634>、アイレックス<6944>、極楽湯<2340>、eBASE<3835>、ジェクシード<3719>などの上昇が目立った。なお、MRT<6034>は上場2日目の12月29日に公開価格の約4.1倍となる好初値を付けた。
今週の新興市場は、外部環境の不透明感が株式相場全体の重しとなるなか、引き続き短期の値幅取り狙いの中小型株物色が中心の展開となることが想定される。値動きの軽いテーマ株や材料株が物色対象として選好されやすく、主力株を積極的に買い進む機運は乏しいだろう。
週明けの取引ではSHIFT<3697>が物色を集めそうだ。株価は足元で底入れ感が出てきていたが、前週末に業績予想の上方修正と株式分割を発表しており、強いリバウンドとなることが期待される。一方、日本マクドナルドHD<2702>は異物混入問題が嫌気され年初から大きく下落しているが、前週末に発表した12月既存店売上高は前年同月比21.2%減となったことから、鶏肉問題発覚以降の苦境が続いていることが改めて意識され一段安となる可能性も。その他、業績予想の修正、自社株買い、バイオやゲーム関連の動向など、個別材料のあった銘柄には物色が集中しやすいため、企業からのリリースには注目していきたい。
今週の決算発表は、13日にいちごグループHD<2337>、竹内製作所<6432>、14日にウエストHD<1407>、アクロディア、サマンサタバサジャパン<7829>などが予定されている。なお、先週は15年IPO第1弾となるKeePer技研<6036>の上場が発表された。2月12日にマザーズ市場に上場予定。約1ヶ月半の空白期間後のIPOとなるだけに、投資家の関心が高まるだろう。
<TN>










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