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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米株安観測もユーロ売りが下支え

注目トピックス 市況・概況
28日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米政府機関の一部閉鎖などの影響から株安に振れやすく、引き続きドルに下押し圧力がかかる見通し。ただ、欧州経済の先行き不透明感からユーロが売られやすく、ドルを下支えしそうだ。

前日のNY市場では、米国の経済指標の低調な内容が嫌気されたが、その後のNYダウなど主要株価指数の切り返しや米10年債利回りの上昇を手がかりに、ドルは110円半ばから111円付近に戻して取引を終えた。ただ、本日の東京株式市場では日経平均株価が前場に2万円の大台を維持できず、円買い主導でドル・円は再び110円半ばに値を下げる場面もあった。トランプ米大統領はメキシコとの国境の壁建設に約50億ドルの予算計上を議会に求めているが議会から反対され、政府の一部閉鎖が続く。今晩もそうした状況が材料視され、株価が弱含めばドル売りにつながるだろう。

ただ、ドルの下げは小幅にとどまる可能性がある。ユーロ・ドルの値動きをみると、1.14ドルを上抜け1.15ドルを目指す展開になると下方圧力がかかる傾向が見受けられる。ドル売りの影響でユーロ買いが強まる局面もあるが、ファンダメンタルズでユーロが選好される要因は見当たらない。今晩22時に発表されるドイツの12月消費者物価指数(CPI)は伸び鈍化が予想されており、欧州経済の先行きに不透明感が広がればユーロ売りに振れやすい。また、フランスの財政拡大への懸念も、ユーロ売り材料。ドルは下押し圧力に押されるものの、ユーロ売りに下支えされそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・11月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:38925件、10月:39697件)
・22:00 独・12月消費者物価指数(前年比予想:+1.9%、11月:+2.3%)
・23:45 米・12月シカゴ購買部協会景気指数(予想:60.3、11月:66.4)
※米・11月卸売在庫速報値、11月新築住宅販売件数は12/31-1/12発表へ




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