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エーザイ、Gates Ventures、Health Data Research UK、LifeArc、およびエジンバラ大学は認知症の課題解決に寄与するデジタル・ソリューション開発をめざす共同研究「NEURii」を開始

TOKYO, Jun 29, 2023 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都)、Gates Ventures(米国、シアトル)、Health Data Research UK(英国、ロンドン、以下、HDR UK)、LifeArc(英国、ロンドン)、およびエジンバラ大学(英国、エジンバラ)は、このたび、2年間の新規共同研究契約を締結したことをお知らせします。本共同研究「NEURii」は、神経領域における治療法、技術開発と商業化、ヘルスデータ管理、高度な分析/データサイエンスに関する専門知識を結集し、脳の健康の予測・維持・促進に向けたユニークな先駆的パートナーシップを強力なコラボレーションにより推進します。

NEURiiは、既存の治療法を補完し、認知症関連疾患の予測、予防、管理、治療に関する課題を解決するデータの創出およびデジタル・ソリューションの開発を最初の取り組みとする予定です。

この画期的な共同研究NEURiiでは、高質なヒューマンデータ、人工知能(AI)、機械学習(ML)を用いて、認知症当事者様に焦点を当てたデジタルヘルス・ソリューションを創出することを企図しており、英国の著名な研究機関が提案する複数のパイロットプロジェクトから開始します。認知症当事者様の生活を改善し、介護者や家族の負担を最小限に抑えることを目的として、日常生活の中で無意識に取得できる五感データ(例えば会話による音声)を、英国に蓄積された高質で豊富なメディカルレコードと組み合わせてAI解析することで、認知症の発見、モニタリング、治療に利用可能なデジタル・ソリューションを創出することをめざします。これらのプロジェクトの選定に当たっては、データセキュリティとプライバシーが信頼できる環境で確保されていることと、当事者様の生活に有意義な変化をもたらす可能性を考慮しました。

最初の2年間のパイロット期間において、公衆衛生の強化・改善をリアルワールドで実証できるスケールアップ可能なプロトタイプと革新的なビジネスモデルをこの分野における初の基盤として確立します。また、我々NEURii参画パートナーは、このプログラムを拡大し、グローバルにデジタルヘルス・ソリューションを開発することも視野に入れています。

エーザイのDeep Human Biology Learning(DHBL)オフィス アカデミア・インダストリーアライアンス・オフィサーである木村禎治博士は「認知症は高齢社会において、社会的・医学的に大きな課題であり、その解決に貢献することはエーザイの使命であると考えています。当事者様と生活者の皆様を第一義に考える当社のヒューマン・ヘルスケア理念にもとづき、認知症分野における英国の先進性と、革新的な治療法を継続的に創出してきた当社の経験と実績を組み合わせることで、認知症の課題解決に貢献できる新しいデジタル・ソリューションの創出をめざします」と述べています。

現在、認知症の当事者様数は、全世界で5,500万人以上、英国では約100万人と推定されており、今後急速に増加することが予想されています1,2。認知症は、当事者様や介護者の生活に大きな影響を与えるだけでなく、医療・社会保障制度に大きな負担を与えています。既存の治療を補完するデータ駆動型のソリューションの提供は、早期発見・診断、エビデンスに基づく治療の意思決定、疾患進行のモニタリング、QOLの維持などに貢献することが期待されます。

Gates VenturesのManaging Director of Health & Life SciencesであるNiranjan Bose博士は、「AIをはじめとする先端技術は、医療研究において強力な役割を果たし始めています。NEURiiが、これらのツールを診断研究や創薬に応用し、認知症や認知症関連疾患に苦しむ多くの人々の生活を改善するブレークスルーに貢献できることを期待しています」と述べています。

LifeArcのMND Translational Challenge LeadであるPaul Wright氏は、「認知症や神経変性疾患の予防法の特定は、数百万英ポンドを投資している私たちの神経変性疾患プログラムの重要な要素です。私たちは認知症の診断を改善するための多くの革新的プロジェクトに関わっており、本共同研究はその重要な一つとして、認知症の発症予測の実現への一歩となります」と述べています。

英国は、ゲノム、ヘルスデータサイエンス、AI、MLなどのデジタルテクノロジー分野への投資と研究の世界的なリーダーであり、世界最大級の豊富で多様性に富んだヘルスデータを有しています。NEURiiのユニークな共同研究モデルにより、データ・デジタルサイエンス分野の先駆的研究課題を見出し、プロトタイプから実用的で利用しやすい健康関連の製品を作り出すことを可能とします。さらに課題解決を通じて才能あるサイエンティストの育成も行います。NEURiiは、この新しいアプローチのもとで、共同研究者の専門知識と能力を結集することで、認知症や神経変性疾患の当事者様が直面する課題の解決に貢献する変革的なデジタル製品の確立をめざします。

HDR UKのDirector Andrew Morris教授は、「英国では約100万人の方が認知症を患っています。この新しい官民パートナーシップは、匿名化されたヘルスデータの大規模なデータセットを安全かつ信頼できる環境にて利用することで、この疾患についてより深く理解することを目的としています。私たちは、一連のパイロットプロジェクトを推進し、一般の人々との関わりを深めていきます。私たちの目標は、認知症の発見、進行予測、疾患のより良い管理において、当事者様とそのご家族に役立つ新しいデータ駆動型製品を生み出すことです」と述べています。

エジンバラ大学のNEURiiアカデミック・リードSiddharthan Chandran教授は、「エジンバラ大学は、認知症の予測・管理を行うための低コストでグローバルに展開可能なデジタルツールの創出を明確な目標としている、この挑戦的なセクター横断的デジタルパートナーシップに参加できることを嬉しく思っています」と述べています。

NEURii共同研究の成果は、四半期ごとに研究チーム内で共有され、必要に応じて外部に公開される予定です。

1 World Health Organization. Fact sheets, Dementia https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/dementia
2 Alzheimer's Research UK. Dementia Statistics Hub. Number of people in the UK. 2022. Available at: https://dementiastatistics.org/about-dementia/prevalence-and-incidence/

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2023/news202346.html

概要:エーザイ株式会社

詳細は www.eisai.co.jp をご覧ください。


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