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「電力小売自由化」1年前調査

2015年6月4日

株式会社共同通信社

「電力小売自由化」1年前調査
電力会社変更のポイントは、「お得感」と企業への「安心感」
お得感のあるサービス訴求と良好な企業イメージ構築が
顧客取り込みのポイントに

 株式会社共同通信社では、2016年春に予定されている「電力小売自由化」について、全国の20〜60代の男女900人を対象にインターネット調査を行いました。
 「電力小売自由化」とは、地域ごとに国から許可された電力会社が行ってきた電気の供給について、新たに電気事業に参入した事業者や他区域の電力会社から電気を購入できるようにする制度改革のことで、16年には家庭向けを含め、全面的に自由化されます。
 そこで、全面自由化まで1年を切った今、「電力小売自由化」を一般生活者がどう受け止めているか、そして来春以降自由化された市場で、顧客の取り込みのためにどのような企業活動が盛んになるのか、その動向を探りました。

【調査結果の概要】
●言葉の認知は進んでいるが、内容の理解はまだまだ
 「電力小売自由化」という名称の認知は高いですが、具体的にどこの企業に変更したいという意向を持つまでに生活者の意識は深まっているわけではありません。詳しい理解はまだこれからという状況とみられます。
●電力会社変更のカギは「安さ」「お得感」
 変更のポイントはやはり料金の「安さ」や「お得感」。長期契約や時間帯による割引、ガスや水道・通信料金とのセット割引などに意向が集まっており、関連する企業のサービス内容訴求活動が活発化するものと思われます。
●「お得感」に加えて供給に対する「安心感」も求めている
 「安さ」や「お得感」と同じぐらい生活者が求めているのが、電力の安定供給に対する不安を払しょくするような企業への「安心感」「信頼感」。まずは電力事業に参入していることの告知に加え、アフターサービスやトラブル対応の品質訴求、電力の安定供給への取り組み、企業の誠実な姿勢の表明、環境への取り組みなど、企業イメージを向上させるための活動も市場を動かす一つの焦点となりそうです。
●電力会社変更の決定権は「夫」「父親」が持つ
 家庭の中で電力会社の変更に強い影響を持つのは「夫」「父親」。この層に「お得感」と企業イメージ「安心感」の訴求を図っていくことがポイントとなるでしょう。

 電力小売自由化に向けて1年。まだ十分な理解は浸透していませんが、今後お得なサービス体系のアピールと良好な企業イメージの獲得のために、各社のマーケティング活動が活発になりそうです。


【調査結果の詳細】

●言葉の認知は進んでいるが、内容の理解はまだまだ
 まず「電力小売自由化」の認知について尋ねました。「内容を詳しく知っている」「内容を知っている」「内容をなんとなく知っている」に加え「名前は聞いたことがある」という人まで含めると77.9%と、認知度としては高いレベルにあるといえます。一方で「内容をなんとなく知っている」と「聞いたことはあるが、内容はわからない」と答えた人を合わせると66.1%。言葉は認知が進んでいるものの、詳しい内容理解についてはまだまだという結果となりました。
 認知度を男女別に集計してみると、男性は「内容を詳しく知っている」と「内容を知っている」の合計が17.7%なの対し、女性は6.4%。「聞いたことはない」とした非認知者は、男性が14.9%であるのに対し女性は28.7%と、男性の認知・理解度が高いことが明らかになりました。

●電力会社変更のカギは「安さ」「お得感」
 「現在契約している電力会社を変更することが可能になった場合、変更したいと思いますか」という問いに対しては「電気代が同じでも変更したい」「電気代が安くなるなら変更したい」という回答が合わせて63.6%と、6割超が変更意向を持っている結果となりました。そしてその多くが「電気代が安くなるならば」という条件付きの回答であり、料金が電力会社を変更するか判断する上で重要なポイントの一つとなるのは間違いなさそうです。
 また、電気代の割引制度や電力供給のサービスとして、どのようなものがあれば使用したいか尋ねたところ、「長期契約での割引」「一定の使用量までは定額」「ガスや水道の契約とセットによる割引」など、電気料金がお得になるサービスメニューが上位に挙げられました。こちらでも、料金の「お得感」は電力会社のサービス選択のポイントとなることがわかりました。

●「お得感」に加えて供給に対する「安心感」も求めている
 電力会社を変更したいと答えた人に、電力会社を変更するタイミングについて尋ねたところ、「自由化されたらすぐに変更する」との回答は14.2%にとどまりました。一方、「早い時期に変更した人の様子や評判を聞いて」「多くの人が使うようになったら、様子を見て」など、いずれかの形で周囲の様子を見て変更を判断するという回答が85.8%となりました。
 自由化後すぐに電力会社を変更せず、周囲の様子をみてから判断する理由について尋ねたところ、「本当に安くなるのかを確かめたい」が77.5%、続いて「電気が途切れず、安定して送信されるのを確かめたい」「トラブルがあった際の対応を見たい」となっており、電力の「安さ」に加えて電力の供給に対する「安心感」を求めている様子が伺えます。

 さらに、電力会社を選択する際に何を重視するか尋ねました。「電気料金が安いこと」(57.3%)に続いて「安心・安全なイメージがあること」(47.0%)、「トラブル時の対応が迅速で丁寧であること」(40.1%)と、安心感に関連する項目が並んでいます。
 電力会社に求めるイメージについても、「安全を第一に考える」(49.9%)、「信頼感のある」(47.0%)、「安心できる」(44.1%)と、安心・安全なイメージや信頼感が企業に求められているようです。

●電力会社変更の決定権は「夫」「父親」が持つ
 電力会社の変更に関して、家庭内で意見を出す人は誰かを聞いたところ、30代から60代男性の約8割から9割が、自分が意見を出すと回答しました。20代の男女では「父親」とする回答も多くみられました。家庭内で「夫」「父親」の立場にある層が、もっとも活発に意見を出すようです。
 また、電力会社の変更に関して、誰が最終的に電力会社の変更に影響を持つのかを分析しました。男性30代から60代までは、圧倒的に自分自身の意見が重視され、同年代の女性でも、自分自身より「配偶者」とする回答が拮抗しているか、やや多くみられました。20代では男女とも「父親」とする回答が多いことから、総合的にみると家庭における「夫」「父親」が、やや決定権を持っているのではと考えられます。

【調査概要】
調査方法 インターネット調査
調査対象者 北海道/東北/東京/北陸/中部/関西/中国/四国/九州の9電力エリアごとに各100名づつ調査を実施。各地域では20〜60代の各年代と男女比は均等とした
集計方法 全体平均の値を集計する場合には、各地域の人口比率と性年代の人口比率に合わせてウェートバック集計を実施
対象地域 全国(沖縄県除く)
実施期間 2015年5月16日(土)〜17日(日)
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