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〜東京近郊の子どもを持つ母親400人に聞く〜 【第3回】『世代をつなぐ食』その実態と意識

2015年6月30日

農林中央金庫


〜東京近郊の子どもを持つ母親400人に聞く〜
【第3回】『世代をつなぐ食』その実態と意識
〜“食料品の値上がり”は家計に“影響した”と答えた人が8割(80.3%)〜
家計節約のためにしている工夫として、
「なるべく食事は手作りにしている」6割(59.3%)
月の食費は平均61,108円、5年前に比べ1,147円、11年前に比べ7,732円減少

■食生活の実態
●朝食を家族揃ってとる回数、「ほとんどない」が4割(42.3%)を超える
〜家族揃った朝食は、週平均で見ても1.8回となり、前回(5年前)2.3回に比べて減少
〜夕食を揃って食べる回数も、週平均で前々回(11年前)3.3回→前回3.1回→今回2.9回と長期的に減少傾向
●“気をつけていること”トップは生鮮食品・加工食品ともに「賞味期限・消費期限」で7割超
〜捨てることは「もったいない」が多数派だが、一方で「健康や安全のために仕方がない」との意識も高まる
●外食の月平均頻度が、前々回から1.1回→1.3回→1.4回と長期的に増加傾向
●家庭の食費、月「4〜6万未満」がボリュームゾーン(45.8%)、平均は61,108円
〜前々回68,840円、前回62,255円、今回61,108円と減少傾向が続く
●自家生産(家庭栽培)の“食費換算額”は前々回5,138円、前回1,790円、今回3,784円と持ち直し

■食に関する意識
●食生活で重視していることは「栄養」(73.8%)、過去3回を通じてトップ
〜食生活について望んでいること、1位「料理のレパートリーが多い」(84.3%)が過去3回連続トップ
〜食生活について実現できていること、1位「なるべく手作りする」(70.0%)も過去3回連続トップ

■食育に関する意識と実態
●料理や食についての知識を教わったのは、「母親」(86.3%)が3回連続1位
〜料理や食についての知識をとり入れたのは、「インターネット」(5.3%→25.5%→51.0%)が急伸
〜食まわりの“しつけ”も、「食事中に携帯電話を使わない」が急伸

■日本の農業に関する意識と実態
●印象に残った“食関連ニュース”は「外食や加工食品への異物混入」(61.3%)
〜“食の安全に関わる問題”が引き続き関心の中心だが、「円安の影響による食料品の値上がり」も4位
●“食料品の値上がり”は家計に“影響した”と答えた人が8割(80.3%)を超える
●母親のほぼ全員(97.8%)が、家計の節約のために何らかの工夫を“している”
〜具体的には「買わずに済む物は買わずに済ませる」(66.0%)と「なるべく食事は手作り」(59.3%)が約6割

◇はじめに◇
農林中央金庫では、「世代をつなぐ食 その実態と意識」(2004年)から、各世代を対象に食に関する調査を継続して実施しています。本年は子どもを持つ母親を対象に、“食”に関する意識と実態を探ることを目的に調査を実施しました。調査にあたっては、同じく母親を対象に実施した2004年の「『世代をつなぐ食』その実態と意識」、2010年「第2回『世代をつなぐ食』その実態と意識」との比較検証も行い、この間の意識の変化を探っています。調査対象は、首都圏居住の30代から50代の母親400名、調査期間は2015年4月4日から4月14日までです。

◇調査結果まとめ◇
調査の結果、東日本大震災や政権交代など、社会的にも経済的にもさまざまな変化がありましたが、2004年、2010年、今回、の3回を通じて調査結果に大きな変化はみられず、母親の食に対する実態と意識は、この10年間で安定している傾向がうかがえました。

今回の調査結果では、“食料品の値上がりが家計に影響した”(80.3%)という母親が8割に達し、値上がりが家計に与えた影響は大きかったようです。節約のためにほぼ全員(97.8%)が“何らかの工夫をしている”と答え、具体的には「買わずに済む物は買わずに済ませるようにしている」(66.0%)、「なるべく食事は手作りにしている」(59.3%)が多い結果でした。
家庭における食費の平均は月61,108円でした。前々回調査68,840円→前回62,255円→今回61,108円と、消費増税、食料品の値上がりがあったにもかかわらず減少傾向が続いています。

朝食を家族揃ってとる回数は「ほとんどない」が4割強(42.3%)で、週平均で前回2.3回から今回1.8回と減りました。家族揃った夕食も、週平均は長期的に減少(前々回3.3回→前回3.1回→今回2.9回)しています。それに対し、家族揃っての外食は増加傾向(同1.1回→1.3回→1.4回)がみられました。“我が家の味”の代表は、餃子(13.8%)で前回と変わっていません。食品を捨てるのは「もったいない」が圧倒的多数(91.5%)を示していますが、「健康や安全のために仕方がない」(前回15.8%→今回19.5%)という意識もわずかながら増えています。

毎日の食生活で特に重視していることは「栄養」(73.8%)、「家族の好み」(63.8%)、「おいしさ」(63.0%)がトップ3でした。過去3回とも1位は「栄養」で、トップ3の項目も変化がありません。食生活について“望んでいること”1位「料理のレパートリーが多い」(84.3%)も過去3回連続でトップ、“実現できていること”1位の「なるべく手作りする」(70.0%)も過去3回連続でトップでした。

料理や食についての知識を教わったのは、1位「母親」(86.3%)、2位「テレビ番組」(69.3%)など3回を通じて上位に変動がみられない中、「インターネット」(同5.3%→25.5%→51.0%)は急伸しています。同じように、食まわりの“しつけ”でも、「食べ物を粗末にしない」(84.0%)が前回に引き続きトップなど、総じて横ばい傾向の中で「食事中に携帯電話を使わない」(同 未調査→33.3%→51.0%)は急伸しています。また、第一子に“食事の支度”をさせた年齢は「4〜6歳」(40.9%)が最多で、平均年齢が低年齢化(同6.8歳→6.0歳→5.9歳)していることが分かりました。

印象に残った“食関連ニュース”ではトップ3が「外食や加工食品への異物混入」(61.3%)、「原材料偽装」(47.3%)、「賞味期限・消費期限改ざん」(43.0%)など“食に関わる不祥事”への関心が高いですが、今回は4位に「円安の影響による食料品の値上がり」(39.8%)もあがっています。

以下は、調査内容のダイジェストです。詳細につきましては、過去の調査報告書も含め、当金庫のホームページ(http://www.nochubank.or.jp/contribution/research.html)に掲載の調査報告書をご参照ください。
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