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埼玉大学が日米韓の視点から 「アジアの共存と発展」について考える国際シンポジウムを開催

2013年12月17日(火)東京国際交流館 公益財団法人中島記念国際交流財団助成事業 国際環境政策の世界的権威 ピーター・ハース教授ら来日

国立大学法人 埼玉大学(学長:上井喜彦)は、2013年12 月17日(火)、東京都江東区・東京国際交流館にて、韓国、アメリカより国際政治・環境政策学者を招聘し、国際シンポジウム「21世紀はアジアの世紀か?-環境問題、経済格差、人間の安全保障」を開催、デリケートなアジアの問題を、「持続可能なアジア」「個人を犠牲にしないアジアの発展・共存」といったテーマで、日韓米の視点から議論を重ねました。聴衆とのインタラクティブ性に構成の主眼を置いた本シンポジウムでは、質疑応答やコーヒーブレイクでの場で、留学生を含む学生や研究者と招聘教授との活発な交流が行われました。




■ 多くの政治課題があるアジアだが環境への想いは同じはず
  〜先進国の叡智を発展途上国に適応、世界の経済成長を支えるアジアのより高いレベルでの成長を後押しする

東アジアは、経済成長と繁栄を享受する世界の成長センターとなりました。一方で領土紛争、環境問題、人権問題、経済格差など多くの問題が顕在化し、社会的関心を集めています。個人や企業、資本や情報、さらには汚染物質までが越境する東アジアにおいて、国家の枠組みを超えた連携・協調をどのように達成し、地域のガバナンスを実現できるのか。

本シンポジウムはまず、南川秀樹 前環境相環境事務次官・現同省顧問より、基調講演として東日本大震災による直接的な環境被害、特にがれきの広域処理や放射性物質の処理についての環境省の今までの努力と現状、避難受け入れ地域に起こり始めている社会サービスの飽和や原発停止によるエネルギー問題とCO2削減計画への影響といった間接的な被害についての説明がなされました。そして同時に、世界的に見ても省エネ大国である日本だからこそ、より具体的な省エネ策としての再生エネルギーの導入、火力発電の高効率化、そして特に二国間クレジット制に代表される国際協力を徹底して行う計画があること、多くの発展途上国が先進国と同じような成長をすると地球への負荷がオーバーフローしてしまうことから、すべての人に豊かになる権利はあることは大前提とした上で、同じ方法で豊かになろうとすると地球環境がもたない、先進国が持つ新しい技術を途上国に適応して、より高い技術で成長してもらい、豊かさを享受してもらうということが必要、アジア、特に日本と中国には多くの政治的課題はあるが、環境を良くしたいという想いは共通しているはずであるから、多くのアジアの国と協力して、経済成長の世界のエンジンであるアジアが成長と共に環境問題を引き起こさないよう日本の役割をしっかりと担っていきたい、というその後の議論につながる意志表明がなされました。


■ 国から地域、そして個へ 〜多様な価値観を認め、科学的根拠をベースとした国際的な枠組みでの問題解決を

続いて講演を行った国際環境政策の世界的権威Peter Haas教授(マサチューセッツ大学アムハースト校)からは、環境や人間の安全保障という国境を越えた脅威となる課題に相対するためのガバナンスの今までのあり方、社会メカニズム、その成果、そしてそこから得られる学びの東アジア地域へのインプリメンテーションについてのラーニングが展開されました。特定の多国間条約にコミットメントはしても、環境がどうなるかは二次的なものであり、あくまでも優先されるのは法律的枠組みを構築するという国際外交上のコンテキストで環境や人間の安全保障が語られてきたことに対し、これからは国境を越えた知識共同体と共に、より広い政治的・交渉的、科学的アドバイスに立脚した環境政策を実施していくことの必要性、国際的な科学者による国境を越えた科学的ネットワーク、常設委員会を設置し、リサーチとポリシーを分離させることの有効性などについての提案がなされました。


また、韓国における環境政策の第一人者Chung Kim教授(東國大学校)からは、韓国において、経済成長を量から質へと転換させ、強い政治的意志を持って推進されてきたグリーン成長政策の現時点での成果、問題点、例えば法律や制度設計、予算計画、そして多くの企業やステークホルダーとのコンセンサスの重要性といったグリーン成長政策の他国導入における注意点などについて見解が示されました。

国家が主体となって語られてきた安全保障から、ギャング、銃、麻薬、薬物、水、食糧といったよりミクロかつ我々生活者により近い次元における安全について考える市民の安全保障という新しい概念を展開したのは、「人間の安全保障」を研究分野とするTimothy Shaw教授(マサチューセッツ大学ボストン校)。同教授は、日本は大震災の経験により、人間の安全保障の精神的な意味合いが変化したが、このように政治経済的・文化的に成熟したように見える国であっても影響を受けるのが市民の安全保障であり、グローバルガバナンスにおいて考えていくには、まずは多様な価値観があることを認めることからスタートし、その多様な中から新しい枠組みを考えることが重要だと主張した。そして、人間の安全保障をジェンダーの視点から研究するJane Parpart教授(マサチューセッツ大学ボストン校)からは、主に日本と韓国における女性の雇用環境や意識についてのラーニングが展開され、特にこれからの新しい価値観を担う学生に対して、仕事、家族、地域社会における役割については、男女問わず、一人一人が考えていく必要がある、変化のスピードは社会によってすべて違うのだから、すべてに当てはまる答えなどない、それぞれが考えるべきことなのだ、との問題提起がなされました。


■リベラルな公的エデュケーション、市民をガバナンスに巻き込むことこそが社会を前進させる

招聘教授による講演が行われた後、草野大希准教授(埼玉大学教養学部)より、アジアにおける安全保障が今までにないほど緊張感が高まっている中でも、経済的、学術文化交流、地域内交流はかつてないほど進んでおり、生活に大きく影響を受けている、非政治的分野、機能的分野においては、ゼロサムではなくポジティブサムが成立し得るのではないか、という問題提起を皮切りに、招聘教授全員によるパネルディスカッションを実施。地域共同体としてのEUと東アジアの比較、NGOなど新しく生まれている国家ではない主体の重要性、グリーン成長政策に見るような環境問題と経済成長との本質的な関連性、地域主義の促進に重要な教育の在り方といった幅広い議論が行われました。パネルディスカッションの最後には、まとめとして、Peter Haas教授より、プラグマティズムで有名なアメリカのデューイの“リベラルな公的エデュケーション、市民をガバナンスに巻き込むこと、そしてそのための教育と批判的な思考こそが社会を前進させる”という言葉が紹介されました。


シンポジウムの閉会にあたっては、インド哲学を専門とする黄 淳壹教授(東國大学校)より、時に攻撃的な役割を果たし、憎悪や紛争や対立の引き金を引く「国益」というコンテキストではなく、敵意と暴力なく違いを受け入れることが大切である、同じ社会で生きていく人たちは、言葉や文化、宗教の違いを越えて、「共生」が重要である、人は憎しみによっては憎しみは超えられない、慈愛によってのみ越えられる、という仏教哲学の教えが展開されました。


■ 実施概要

<タイトル>
21世紀はアジアの世紀か?-環境問題、経済格差、人間の安全保障-

<主催>
独立行政法人日本学生支援機構、国立大学法人埼玉大学

<後援>
文部科学省、外務省、環境省、埼玉県、一般社団法人国立大学協会、
特定非営利活動法人JAFSA(国際教育交流協議会)

<協力>
マサチューセッツ大学ボストン校(アメリカ)、東國大学校(韓国)

<開催日時>
2013年12月17日(火) 午前の部 10:00〜12:15 午後の部 13:15〜17:15

<開催場所>
東京国際交流館(東京都江東区青海2-2-1 国際研究交流大学村内)
(交通アクセス)
ゆりかもめ(新橋駅豊洲駅)「船の科学館」東口より徒歩約3分
りんかい線(新木場駅大崎駅)「東京テレポート」B出口より徒歩約15分

<参加費用>
無料  *日英同時通訳対応
東京国際交流館プラザ平成(国際研究交流大学村内) 〒135-8630 東京都江東区青海2-2-1

<参加予定教授一覧> *敬称略
HAAS, Peter M : University of Massachusetts (UMass) Amherst 地球環境問題・国際環境政策
SHAW, Timothy : University of Massachusetts (UMass) Boston 国際政治経済学・人間の安全保障
PARPART Jane L. : University of Massachusetts (UMass) Boston 東南アジアの開発・ジェンダー
金 一中 : 東国大学校 環境経済学
黄 淳壹 : 東国大学校 インド哲学
草野大希 : 埼玉大学 国際政治学、アメリカ外交

<プログラム概要> *調整中、変更の可能性有 *敬称略
10:00〜10:20 開会挨拶
            日本学生支援機構 理事長代理 徳久 治彦
            埼玉大学 学長 上井 喜彦

10:20〜10:45 基調講演  「福島から地球環境保全へ」
            前環境事務次官 南川 秀樹

【第一部】 講演・シンポジウム 「21世紀はアジアの世紀か?」
ー環境問題ー
10:45〜11:15 講演 Peter M. HAAS
               (マサチューセッツ大学アムハースト校 教授、専門:地球環境問題・国際環境政策)
11:15〜11:45 講演 金 一中
               (東國大学校 教授、専門:環境経済学)
11:45〜12:15 質疑応答
12:15〜13:15 (昼食)

ー所得格差問題と人間の安全保障ー
13:15〜13:45 講演 Timothy Milton SHAW
               (マサチューセッツ大学ボストン校 教授、専門:国際政治経済学・人間の安全保障)
13:45〜14:15 講演 Barbara Jane L PARPART
               (マサチューセッツ大学ボストン校 教授、専門:東南アジアの開発・シ゛ェンタ゛ー問題)
14:15〜14:45 質疑応答
14:45〜15:15 (コーヒーブレイク)

【第二部】 パネルディスカッション 「東アジアにおけるリージョナル・ガバナンスの可能性と限界」
15:15〜16:45
    パネラー Peter M. HAAS、金 一中、Timothy Milton SHAW、Barbara Jane L PARPART、
         草野 大希(埼玉大学教養学部 准教授)

ファシリテーター: Axel KARPENSTEIN(埼玉大学教養学部 准教授)
16:45〜17:00 まとめ 黄 淳壹(東國大学校 教授)
17:00〜17:10 閉会挨拶 埼玉大学理事(研究・国際担当)・副学長 山口 宏樹
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