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アサヒグループ独自成分「ラクトトリペプチド」摂取による高強度運動時の筋肉のパンプアップ※1、モチベーション向上および筋肉量増加をヒト臨床試験により確認

学術誌「Journal of Exercise and Nutrition」に論文掲載




 アサヒグループ食品株式会社(社長:川原浩 本社:東京)は、「ラクトトリペプチド(以下、LTP)」についてヒト摂取時の運動関連指標への影響を評価するヒト臨床試験を実施しました。その結果、LTPの摂取により、高強度運動時の筋肉のパンプアップ感、トレーニングに対するモチベーションの向上、疲労感軽減、ならびに筋肉量の増加が確認されました。本研究成果は、2026年1月7日に学術誌「Journal of Exercise and Nutrition(PINNACLE SCIENCE)」に掲載されました。今後は、作用メカニズムのさらなる解明を進めるとともに、LTPの運動時におけるヒトへの有用性について引き続き研究を進める予定です。

<以下詳細内容> 注釈の用語解説は最後にまとめて記載しています。

■研究背景
 アサヒグループでは、アサヒグループ独自成分で、「カルピス」の発酵乳研究から生まれた乳カゼイン※2由来のペプチド※3である「ラクトトリペプチド(LTP)」の有効活用に向け、様々な機能性研究を行っています。LTPは、2種類のペプチド(Val-Pro-Pro[VPP]、Ile-Pro-Pro[IPP])の総称であり、アンジオテンシン変換酵素(ACE)※4を阻害するペプチドとして発見されました (参考文献1)。LTPを含むカゼイン加水分解物を用いた臨床研究において、血圧降下作用(参考文献2)が認められています。さらに、その後の臨床研究により、血圧への作用に加えて、血管内皮機能(参考文献3)や血管の柔軟性(参考文献4)、血流(参考文献5)、運動時の疲労感(参考文献6)の改善など、様々な効果が報告されています。これらの作用メカニズムとしては、血中一酸化窒素(NO)産生の促進作用が報告されており(参考文献7)、LTPは血管拡張作用を介して、これらの効果を発揮している可能性が示唆されています。以上の既存の知見を基盤に、スポーツ栄養学分野における新たな応用可能性を検討するため、本研究では運動時の筋肉に対するLTPの作用を評価しました。

■研究方法 
 日本人の筋力トレーニング習慣がある成人男性34名を、(1)LTPを含まない対照食品(プラセボ群)、(2)LTPを1.7mg(VPP:0.7mg、IPP:1.0mg)含む食品(LTP低用量群)、(3)LTPを3.4mg(VPP:1.4mg、IPP:2.0mg)含む食品(LTP高用量群)をそれぞれ摂取させる群に無作為に分け、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施しました。試験食品を4週間継続摂取させ、脚の高強度運動(自転車エルゴメーター〔POWER MAX V3 Pro、コナミスポーツ株式会社〕を用いた無酸素パワーテスト)前後の大腿周囲径、除脂肪体重、主観評価によるパンプアップ感、トレーニングに対するモチベーション、疲労感を評価しました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59194/370/59194-370-161ce77da4b48dc76b056b3cec5ba24c-1135x631.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■研究成果
運動後の大腿周囲径への影響
運動後の大腿周囲径の4週間の変化量を用いて群間比較を行ったところ、LTP高用量群はプラセボ群と比べて有意な増加が認められました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59194/370/59194-370-89a57198edf9f9b94a7901cbd01f4d3e-904x652.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


運動前の大腿周囲径および除脂肪体重※4への影響
4週間の摂取前後で比較した結果、プラセボ群では運動前の大腿周囲径および除脂肪体重に有意な変化は認められませんでした。一方、LTP高用量群では、これらの指標が摂取開始時点と比較して有意に増加しました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59194/370/59194-370-f5dd325defc08808788131f344deeacf-1098x604.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


主観評価(パンプアップ感、モチベーション、疲労感)
 5点リッカートスケール※6による評価を行った結果、パンプアップ感について、摂取4週間後の群間比較でLTP低用量群はプラセボ群と比較して有意な増加が認められました。また、運動翌朝のトレーニングに対するモチベーションの4週間の変化量では、LTP高用量群がプラセボ群と比較して有意に増加しました。さらに、運動前後の疲労感差の4週間の変化量において、LTP高用量群はプラセボ群と比較して有意な減少が認められました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59194/370/59194-370-7969cd302cccad6a1cde227bdbc01229-993x555.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59194/370/59194-370-52505a12dbc976cbb70102c00b378820-1116x604.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■今後の展望
 本ヒト試験により、4週間のLTP摂取と運動を併用することで、運動後の大腿周囲径の増加、運動前の大腿周囲径、除脂肪体重の増加が確認され、主観評価においてパンプアップ感の向上が認められました。これらの結果から、LTPの継続摂取が、運動時の筋肉のパンプアップを向上させ、筋肉量増加に寄与する可能性が示唆されました。今後は、LTP摂取による血流改善作用と疲労感の関連、ならびに心理的評価指標との関係について、より詳細な検証を進めていきます。


■用語解説
※1:パンプアップ
レジスタンストレーニングなどの運動直後に血流の増加などにより筋肉が一時的に大きく、張って見える状態のことです。
※2:カゼイン
牛乳に含まれる主要なたんぱく質の一つです。LTPは、このカゼインを分解するとできるペプチドです。
※3:ペプチド
アミノ酸が2個以上、連なった化合物のことです。
※4:アンジオテンシン変換酵素(ACE)
主に血管内皮細胞などに存在する酵素で、血管収縮に関与する物質の生成を通じて、血圧調節に重要な役割を担っています。この酵素の働きが抑えられることで、血管収縮が抑制され、血圧の低下につながることが知られています。
※5:除脂肪体重
体重から体脂肪を除いた部分の重さを指し、筋肉量を反映する指標として用いられます。
※6:5点リッカートスケール
5段階で回答を求める質問尺度で、主観的評価を数量化するために用いられます。


■参考文献
(1) Nakamura Y, Yamamoto N, Sakai K, Okubo A, Yamazaki S, Takano T. Purification and characterization of angiotensin I-converting enzyme inhibitors from sour milk. J Dairy Sci. 1995; 78: 777-783. doi: 10.3168/jds.S0022-0302(95)76689-9
(2) Sano J, Ohki K, Higuchi T, et al. Effect of casein hydrolysate, prepared with protease derived from Aspergillus oryzae, on subjects with high-normal blood pressure or mild hypertension. J Med Food 2005; 8: 423-430. doi: 10.1089/jmf.2005.8.423
(3) Uchida N,Osawa K, Oki K, et al. Effect of tablets containing lactotripeptides (VPP, IPP) on vascular endothelial function in healthy subjects -a randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Jpn Pharmacol Ther. 2016; 44: 1025-1034
(4) Nakamura T, Mizutani J, Ohki K, et al. Casein hydrolysate containing Val-Pro-Pro and Ile-Pro-Pro improves central blood pressure and arterial stiffness in hypertensive subjects: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Atherosclerosis 2011; 219: 298-303. doi: 10.1016/j.atherosclerosis.2011.06.007
(5) Hatanaka M, Kanzato H, Nadaoka I, et al. Beneficial effect of lactotripeptide on peripheral blood flow in healthy volunteers: a randomized placebo-controlled double-blind study. Jpn Pharmacol Ther. 2021; 49: 73-82.
(6) Iwasa M,Aoi W, Nakayama A, et al. Milk casein hydrolysate alleviates muscle soreness and fatigue after downhill walking exercise in middle-aged to elderly men. Ann Sports Med Res. 2015; 2: 1045. doi: 10.47739/2379-0571/1045
(7) Hirota T, Nonaka A, Matsushita A, et al. Milk casein-derived tripeptides, VPP and IPP induced NO production in cultured endothelial cells and endothelium-dependent relaxation of isolated aortic rings. Heart Vessels 2011; 26: 549-556. doi: 10.1007/s00380-010-0096-y


■ジャーナル概要
・掲載誌:Journal of Exercise and Nutrition: 2026, Volume 9 (Issue 1): 2
・日時:2026年1月7日(水)
・タイトル:
「Effects of Casein Hydrolysate Containing Val-Pro-Pro and Ile-Pro-Pro on Muscle Pump, Muscle Hypertrophy, and Motivation in Resistance-Trained Men: A Placebo-Controlled, Double-Blind, Parallel-Group Comparison Study」
・発表者:Takuro Ohigashi1, Koki Sato1, Misaki Hatanaka1, Masaaki Yasue1, Shohei Nakashima1, Yuri Miyamoto1, Yumi Aoyagi1, Shukuko Ebihara2, Toshiharu Namba3 and Motoyuki Tagashira1
(1アサヒグループ食品株式会社、2チヨダパラメディカルケアクリニック、3CPCC株式会社)
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