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合唱音楽の巨匠の傑作を集めて〜團伊玖磨合唱個展8月3日開催

〜合唱音楽の巨匠による傑作が甦る「團伊玖磨 個展」〜

2018年8月3日に西耕一のプロデュースによる團伊玖磨合唱個展が開催される。
これまで「日本の巨匠」シリーズとして、伊福部昭、芥川也寸志、森ミドリとして行われてきたものであり
今回は、室内合唱団「日唱」の特別演奏会として同団の常任指揮者 山崎滋が指揮を担当して多彩なゲストを迎えて豊洲シビックホールで行われる。

「夕鶴」「筑後川」「岬の墓」など、声楽・合唱音楽の巨匠である團伊玖磨。
その代表作、入魂の傑作などを集めた合唱個展。

宮澤賢治の詩によるダイナミックで躍動的な「原體剣舞連」は合唱とピアノに打楽器2人が加わる。日唱の初演作品である「ディヴェルティメント」(詩・谷川俊太郎)は2人のフルートと混声合唱による意欲作であり、芸術祭を受賞作したもの。無伴奏合唱組曲「大和路」(詩・辻井喬)は、ダーク・ダックスのために作曲され、そのスケッチが残されたが幻の曲とされていたものを團伊玖磨の最後の弟子である白石茂浩が補作しての初演となる。ソロバリトン、混声合唱、ピアノのための組曲「風に生きる」(詩・石濱恒夫)は、音楽物語とも形容できそうな30分近い大作である。他にも、團の合唱曲としてのop.1である「わすれなぐさ(1945)」(W.アレント 作詩、上田敏 訳)や、「花の街」などお馴染みの作品も取り上げる予定。
筑後川の初演50年、生誕95年(数え年)の團伊玖磨。その素晴らしい音楽を甦らせようと、ゲストにバリトンの大沼徹、打楽器の有賀誠門(原體剣舞連の初演打楽器を担当)、會田瑞樹、フルートの池田さく子、織田なおみを迎え、西耕一の企画による特別演奏会。團伊玖磨の入魂の作品たちを山?滋と日唱が満を持して取り上げる!

團伊玖磨個展

日 時:2018年8月3日(水)19:00開演(18:30開場)
場 所:豊洲シビックホール
(豊洲駅より徒歩5分 : 豊洲文化センター)
指 揮 :山? 滋
ピアノ :松元 博志
バリトン:大沼 徹
打楽器 :有賀 誠門/會田 瑞樹
フルート:池田 さく子/織田 なおみ

室内合唱団「日唱」
http://www.nissho-chorus.com/archives/22th%5Econcert.html

演奏予定曲目

第1部
わすれなぐさ(1945)無伴奏混声合唱曲(W.アレント 作詩、上田敏 訳)
大和路(1978)無伴奏合唱組曲 白石茂浩 補作初演(辻井喬・作詩、ダーク・ダックス「日本の道」より)
ディヴェルティメント(1968)2つのフルート、混声合唱のための組曲
(谷川俊太郎 作詩、日唱初演、TBS放送初演、芸術祭受賞作)

第2部 様々なうた
花の街、ぞうさん、ありさん、やぎさん
カーニバル鎌倉の歌
川口市民歌
株式会社日本ステンレス社歌
混声合唱曲「京都府の歌」ほか

第3部

風に生きる(1964)ソロバリトン、混声合唱、ピアノのための組曲(石濱恒夫・作詩)
原體剣舞連(1974)混声合唱、打楽器、ピアノのための(宮沢賢治 作詩、東京混声合唱団委嘱初演)

團伊玖磨(だん いくま 1924-2001)

オペラ《夕鶴》をはじめ、《ぞうさん》《やぎさんゆうびん》 《ラジオ体操第二》《花の街》など多くの作品が親しまれている国民的作曲家。 大田黒元雄の『西洋音楽史物語』を読み、12歳で作曲家になると決めた少年は、 東京音楽学校(後の東京藝大)を経て、陸軍戸山学校軍楽隊で小太鼓と編曲作業を担当して作曲家になった。師は、山田耕筰、諸井三郎、近衛秀麿、下総?一、橋本國彦、細川碧ら。七つのオペラと六つの交響曲を創作の柱とし、管弦楽では《シルクロード》、吹奏楽では《祝典行進曲》、合唱では《筑後川》などすべてのジャンルへ愛される作品を残した。
作風は、大陸的で雄大な時間の流れと歌謡性、オーソドックスではあるがゆるぎない構造美が持ち味である。
盟友の芥川也寸志、黛敏郎と3人の会を結成して、戦後の作曲界に大きな足跡を残したほか、前衛の波に揺らぐことのない確固たる創作姿勢は77年の生涯を貫いた。様々な歴史文化芸術に触れるために、旅を愛する人でもあったが、なかでも中国には1966年以来、50回以上訪中。日中文化交流協会の会長を務めるなど中国との関わりが深かった。27巻に及ぶ随筆集『パイプのけむり』シリーズなど著書多数。2001年5月、旅行先の中国・蘇州で急逝。

山?滋(やまざき・しげる)指揮

東京生まれ。東京藝術大学指揮科に学ぶ。指揮を金子登、佐藤功太郎に。ピアノを竹尾聆子、ヴァイオリンを山岡耕筰、スコアリ−ディングをH.ピュイグ=ロジェ、チェンバロをD.ヘルマンに師事。在学中より二期会オペラの合唱指揮者、副指揮者として活動を始め、小澤征爾、若杉弘等のアシスタントを多く務める。日本合唱協会第104回定期演奏会でプロデビュー。バロック音楽にも造詣が深く、マタイ研究会管弦楽団・同合唱団を指揮した「バッハ・マタイ受難曲」のCDが1992年に発売され好評を博した。新国立劇場(オペラハウス)の開場に伴い、バイロイト音楽祭に派遣されN.バラッチェのもと研鑚を積む。新国立劇場の開場記念公演「ローエングリーン」では同氏のアシスタントを務める。2000年より同劇場の専属を務める。2009年より日本合唱協会の指揮者に就任する。2015年に室内合唱団日唱代表および一般社団法人日本合唱協会の理事長に就任。日本指揮者協会会員。

一般社団法人 日本合唱協会

2014年 一般社団法人日本合唱協会(通称 室内合唱団日唱)を設立。室内合唱団日唱は、1963年に設立され1966年から25年間山田一雄のもとで音楽的基盤を作り上げ
た日本合唱協会の意思を継承し、その演奏は透明なハーモニー、緻密なアンサンブル、美しい音色、豊かな音楽性を有し、他の追随を許さない評価を得ている。
年間5回の定期演奏会、日唱コーラスサロン、特別演奏会、地方公演の他TVラジオ出演、CM、CD録音、また全国の小中高校および施設での音楽鑑賞教室への出演等、音楽普及に努めている。

池田さく子(いけだ・さくこ)フルート

早大文学部美術史卒業。桐朋学園短大卒業及び専攻科修了。パリに短期留学を重ねC.レイノー女史のもとで研鑽を積む。自身が主宰する室内楽「Petit concert migakudo」をはじめ、オーケストラ、合唱との共演(日本合唱協会)、朗読とのコラボレーション、室内オーケストラによる学校公演、ライヴほか、ジャンルを超え様々なシーンで活動している。銀管ベーム式フルートのみならず、19世紀木管フルート(5-keys)も演奏する。sakukoのペンネームで編曲を行っておりミュージックエイト社よりフルート三重奏作品が多数出版されている。Web:happytalk2525.jimdo.com

織田なおみ(おだ・なおみ)フルート

桐朋学園大学音楽学部および研究科を経て、室内楽、現代音楽、舞台芸術の分野でソリストとして活躍中。
内外の作曲家の新作初演・再演、また委嘱多数。それらの演奏の柔軟な音楽性と高い技術が評価されている。
現代音楽コンクール「競楽」入選。自身の「織田なおみの音楽会」シリーズは4回を重ね、特にvol.IIIは全曲フルートソロ作品という内容に大変注目され、各誌に絶賛される。野口龍、小泉浩の各氏に師事。
外国人音楽家のレクチャー、インタビューの通訳もこなす。

有賀誠門(あるが・まこと)打楽器

1937年生まれ。幼少よりViolinを父に習う。
1954年関東吹奏楽連盟主催管打個人コンクール第一位。東京藝術大学卒業後、NHK交響楽団首席ティンパニストを務める。1960年Tokyo Percussion Ensembleを創立、新しい世界潮流の一翼を担う。来日したボストン交響楽団に魅せられ、1963年単身貨物船でアメリカ留学、Vie Firth氏に師事。Tanglewood、Boston、New Yorkでアメリカ最先端音楽に触れ、著名な音楽家たちと交流演奏を重ねUP感覚に目覚める。その違いを日常所作から読み解き「上の発想」を構築。東京藝術大学、東京音楽大学を礎石とし、打楽器隆盛の一時代を築く。
日本初の「ティンパニ演奏会」などで芸術祭優秀賞を3度受賞。ジャズ、ダンス、演劇、障がい者等とのコラボと、境のない活動を続ける。München、Luxembourg国際コンクール審査員。Tanglewood、Mongolia、Chapas音楽祭招待演奏。Freiburg、北京、Seoul、 Cairo、London、Manchester、Chapasマスタークラス。Producer、Directorのキャリアも積む。心身統一合氣道初段。One of the Legendary Timpanists。東京藝術大学名誉教授。

會田瑞樹(あいた・みずき)打楽器

1988 年宮城県仙台市生まれ。幼少よりヴァイオリンの手ほどきを受け、12 歳より打楽器をはじめる。
武蔵野音楽大学を経て同大学院修士課程修了。打楽器、マリンバを吉原すみれ、神谷百子の両氏に師事。
日本現代音楽協会主催第九回現代音楽演奏コンクール「競楽IX」において第二位入賞。
以降現在に至るまで多数の作曲家の新作初演を手がけている。
2011年に高橋美智子氏より長年使い続けてきたDeagan社ヴィブラフォンを譲り受ける。
その事をきっかけにヴィブラフォンの魅力の更なる開拓を求めて、
2012年に初となるヴィブラフォンソロリサイタルを開催し、毎年シリーズとして開催し続けている。
2014年はNHKFM「リサイタルノヴァ」への出演、ALMコジマ録音よりソロ・アルバム《with…》をリリース(ALCD-102)
アルバムは朝日新聞 for your collection推薦盤、音楽の友12月号推薦盤として取り上げられた。
また多岐にわたる音楽活動に対して第4回世田谷区芸術アワード“飛翔”音楽部門を受賞。
2016年12月にはNHK-BSプレミアム「クラシック倶楽部」において會田の演奏を一時間に渡って特集した
「打楽器百花繚乱 Percussion Extraordinaire -Mizuki Aita-」が全国に渡って放送。
2017年6月には3年ぶりとなる二枚目のアルバム「ヴィブラフォンのあるところ」がALMコジマ録音より発売。
アルバムはレコード芸術特選盤をはじめ、朝日新聞夕刊「for your collection」紙上へのトピックス掲載、
WEB音楽マガジン「mercure des arts」今月の一枚への推挙など、各所より大きな反響を得た。
同年12月にはサードアルバム「五線紙上の恋人」を発表し、レコード芸術準特選盤を獲得するなど、
新しい打楽器音楽の表現の可能性の視座を示した。
現代打楽器音楽の魅力の追求と紹介をテーマに、意欲的な活動を継続して行っている。

大沼徹(おおぬま・とおる)バリトンソロ

福島県出身。東海大学卒業、同大学院在学中、フンボルト大学で学ぶ。梶井龍太郎に師事。二期会オペラ研修所51期修了(最優秀賞及び川崎静子賞受賞)。第21回五島記念文化賞オペラ部門新人賞を受賞し、独マイセンに留学。二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ウリッセの帰還』(ヘンツェ版日本初演)題名役に抜擢され二期会デビューを飾って以降、東京二期会では『オテロ』イアーゴ、『サロメ』ヨカナーン等に出演。近年では新国立劇場『沈黙』ヴァリニアーノ、同鑑賞教室『蝶々夫人』シャープレス、日生劇場『フィデリオ』ドン・フェルナンド等に出演し、東京二期会では『パルジファル』アムフォルタス、『こうもり』ファルケ、『ホフマン物語』リンドルフ等4役、『ダナエの愛』ユピテル、『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナール、『ローエングリン』テルラムント、藤沢市民オペラ『トスカ』スカルピア等を演じる。今後は日生劇場『コジ・ファン・トゥッテ』ドン・アルフォンソにて出演予定。日本演奏連盟、二期会会員。

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