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オッペン化粧品株式会社は第12回アジア化粧品技術者会研究発表会で研究を口頭発表しました。

オッペン化粧品株式会社(本社:大阪府吹田市、代表:瀧川照章)は、2015年4月28日〜30日にオーストラリアのケアンズで開催された第12回アジア化粧品技術者会研究発表会にて研究を口頭発表いたしました。

太陽光が当たった皮膚では、加齢によって生じる「生理的老化」に加え、「光老化」が起こることが知られています。光老化とは、紫外線曝露による皮膚の真皮組織成分(代表的な成分はコラーゲン)の分解や変性が原因で起こる現象で、しわやたるみを引き起こす重要な要因のひとつです。しかしながら、実際の光老化した皮膚でどのような変化が起きているかは不明な点も多く残されています。
そこで、今回私たちは、長波長紫外線(UV-A)を照射した真皮線維芽細胞をコラーゲンで作成したゲルに包埋することで擬似的に光老化した真皮組織の再現を試みました。その結果、(1)UV-A照射した細胞を入れたゲルは、未照射の細胞を入れたゲルよりも著しく縮小しました。
この現象を解析したところ、UV-A照射したゲルで、より多くのコラーゲンが分解されていることがわかりました。従来の培養方法(単層培養法)で培養した線維芽細胞では、UV-Aを照射してもコラーゲン分解能はこれまで確認されていませんでした。しかし、今回私たちが用いた培養方法(コラーゲンゲル包埋培養法)では、線維芽細胞によるコラーゲンの分解が起きていることがわかりました。
これらの結果を踏まえて、さらに詳細な解析をしたところ、(2)単層培養法では見出されなかったコラーゲン分解酵素MMP-1の活性化が起きていることがわかりました。また、UV-A照射により、活性型MMP-1の量も増加しておりました。
本研究結果より、線維芽細胞単独でも、より真皮に近い培養条件ではMMP-1が活性化されることが示されました。これまでの研究では、主に単層培養法によって解析が行なわれ、その条件では、活性型MMP-1は確認されておらず、MMP-1の活性化は線維芽細胞自身ではなされないと考えられてきました。そのため、中波長紫外線(UV-B)曝露により刺激された表皮など、真皮以外の組織からの刺激によりMMP-1が活性化されると考えられてきましたが、今回の研究結果は、実際の皮膚では真皮組織内でのMMP-1活性化が可能であることを示唆しています。
本研究結果は、光老化の予防にはUV-A防御の重要性を改めて示すと共に、真皮に対するケアの重要性を差し示すものと考えております。今後、この成果を化粧品をはじめとする美容分野へ応用していく予定です。


【本件に関するお問い合わせ先】
企業名:オッペン化粧品株式会社
担当者名:池尻 忠謙
TEL:06-6318-2519
Email:ikejiri-tadayoshi@oppen.co.jp
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