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ハート・リングフォーラム認知症の新・常識2016 in 北海道「口から考える、認知症」を開催

認知症にやさしい社会を目指すNPO法人ハート・リング運動(代表理事:今村聡、大久保満男、菊池令子、小阪憲司)は、敬老の日にあわせて2016年9月19日(月・祝)に、ハート・リングフォーラム認知症の新・常識2016 in北海道 「口から考える、認知症」〜あなたとご家族のための、介護・生活・予防の知恵〜を、札幌市内で開催。高齢者を中心に約500名の方が集まりました。

イベントの第1部では3テーマの基調講演が行われました。北海道医療大学歯学部教授の越野寿氏は、噛むことが脳に良い刺激を与えることから、口から食べられる人は認知症が少なく、生活が自立していると、咀嚼と認知症の関係性を解説。
砂川市立病院認知症疾患センター長の内海久美子氏は、市民ボランティアと医療・介護・地域の連携で「認知症になっても安心して暮らせる街」を目指す取り組みを披露し、支え合う地域づくりの重要性を提唱しました。

北海道大学病院歯科診療センター 高齢者歯科講師の柏崎晴彦氏は、口腔ケアを怠ると誤嚥性肺炎のリスクも高まり、歯の残存本数が減ることで認知機能の低下にも繋がると、口腔環境を清潔に保つ重要性を披露しました。また、よく噛んで、しっかり飲み込むことが認知症予防に繋がると、口から食べることを継続する大切さも啓発しました。

第2部のエンディングトークでは、介護漫画家の北川なつ氏が、「鼻からコーヒーを飲んでみました〜介護施設での食にまつわる経験から」として、実際に介護をしてきた経験談をイラストで紹介。さらに、早田雅美(NPO法人ハート・リング運動 介護家族)が、認知症当事者及びその家族の様々な問題を介護・生活・予防の視点から提言し、介護生活における食の重要性を強調するとともに、認知症に対する正しい理解と思いやりをもつことの重要性を話しました。

今回のフォーラムでは、食べる、話す、噛む、飲み込むという「口腔機能」から認知症について考え、「口から食べることの幸せ」「食べることは生きること」など、お口を良好に維持することが、認知症当事者および予備群の生活に大きく関わることに注目が集まりました。
認知症は誰もがなる可能性のある、無関係ではいられないテーマです。社会全体が認知症についての正しい理解と思いやりの輪を広げていくことの必要性と、認知症と共に生きる明るい未来を照らすメッセージをお届けしました。
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