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【生活トレンド研究所レポート2014 vol.3】「お酒と世代間コミュニケーションギャップ」に関する調査を実施 〜20代女性の6割近くが「お酒好き」と回答、20代男性よりも1割多い結果に〜 〜職場でのコミュニケーション量が多いと感じている人ほど「上司や部下と飲みたい」し「自ら誘う」〜

株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:江幡 哲也)が運営する「生活トレンド研究所」は、2014年第3弾のレポートとして「お酒と世代間コミュニケーションギャップ」に関するアンケート調査を実施しました。
もうすぐ新年度が始まり、新卒社員の入社や部員の異動などでの歓送迎会が多くなります。最近は“若者の酒離れ”といわれて久しく、上司が若手社員を飲み会に誘っても「残業代は出るのですか?」と聞かれるなどといったケースもあるそうです。そこで「生活トレンド研究所」では、各世代における“お酒”の嗜好傾向や、双方のコミュニケーションにギャップがあるかどうかを探りました。調査期間は2014年2月17日(月)〜2014年2月20日(木)、1都3県在住の20〜59歳男女計888名から有効回答を得ました。

■「生活トレンド研究所」のURL: http://allabout.co.jp/trend_lab/


【調査のポイント】
「日本酒・焼酎」ガイド 友田 晶子氏
(1) 若い女性は男性よりも「お酒」好き!6割近くが「お酒が好き」と回答

「想像通りの結果。最近の若い男性は特にお酒を飲まないという傾向が如実に表れたのだと思います。20代の若い女性については、元々好奇心旺盛で何でもトライしてみようというアグレッシブな傾向などが要因ではないでしょうか」(友田氏)

(2) 50代男性の54%が1週間に1回以上、「一人で飲む」

「50代は、基本的にお酒の消費量が多い世代。それに加え、景気低迷の世の中でも無駄遣いせずに可能な予算内でお酒を楽しむ方法としてここ数年のトレンドでもある“一人飲み”の頻度が高く出たのだと推察します」(友田氏)

(3) 普段から飲まれているのは「ビール」と「ワイン」
  一方で、“ビール=太りやすい”、“日本酒=悪酔い”といった誤解も

「それぞれのお酒に対する認識が間違っています。ビールそのものでは太りません。一緒に食べるおつまみで揚げ物を食べるので、太りやすくなってしまうのです」(友田氏)

(4) ここ3年で、20代は飲み会が「増え」、50代は「減った」

「最近ではコンビニやスーパーで買えるお酒も充実してきたので、飲み会に行かなくても家飲みで楽しめるようになりました。遅い時間に仕事を終えて、コンビニで好きなお酒を買って帰って、飲んで、寝る。といった生活パターンの人が多いのでは」(友田氏)


「話し方・伝え方」ガイド 藤田 尚弓氏
(5) 2割以上が職場のコミュニケーション量が「少ない」と回答
  コミュニケーション量が多い人ほど「上司/部下と飲みたい」、
  「自分から誘う」傾向が高い

「『伝える』と『伝わる』の間には大きなギャップがあり、そこをうめるコミュニケーション不足は気づきにくいものです。2割以上の人が『少ない』と感じているという現状は、非常に多いと感じます。」(藤田氏)

「大学生の就職活動」ガイド 小寺 良二氏
(6) 20代の仕事の悩みは「給与」と「上司との人間関係」
  上司との関係で悩む人は、職場のコミュニケーション量も少ない!?

「若手社会人の相談に乗ると、職場でうまくいっていない人のほとんどは上司との人間関係で悩んでいることが多いです。その際によく“その上司と飲みに行っている?”と聞くと、ほとんどの場合はNOという答えが返ってきます。逆に飲み会が多いという職場では、人間関係の悩みはあまり聞きません」(小寺氏)


1) 若い女性は男性よりも「お酒」好き!6割近くが「お酒が好き」と回答

今回の調査で、「お酒」の嗜好傾向について聞いたところ、「すごく好き」「好き」と回答した人は全年代で55.6%、年代別で見ると、30代、40代、50代は女性よりも男性のほうが「お酒が好き」と回答していましたが、20代だけは男性よりも女性のほうが「お酒が好き」と回答したことが明らかになりました。
(グラフ1 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_1.gif )
この結果に対し、「日本酒・焼酎」ガイドの友田 晶子氏は次のようにコメントしています。
「想像通りの結果です。最近の若い男性は特にお酒を飲まないという傾向が如実に表れたのだと思います。20代の若い女性については、元々好奇心旺盛で何でもトライしてみようというアグレッシブな傾向に加え、食べることが好きなので自然とお酒も好きになったという人が多いのではないでしょうか。さらに、年齢的にもお誘いを受けることが多いことも推察されますので、年上の“お酒の先輩”から飲み方などを教えてもらう機会も多いのだと思います」

また、「大学生の就職活動」ガイドの小寺 良二氏は次のようにコメントしています。
「大学生や若手社会人と接していると、男性は比較的先輩や上司に“飲まされる”経験をしている人が多い。逆に女性は後輩であっても可愛がられながら自分の意志で自由にお酒を楽しむ。他人にあまり気を遣わずにお酒を飲めているかどうかの違いは影響していると思います」


2) 50代男性は「一人飲み」好き?
  54%が1週間に1回以上「一人で飲む」と回答

さらに、お酒を飲む相手と頻度について聞いたところ、「仕事関係(上司や同僚など社内)」で1週間に1回以上飲むと回答した人は、男女ともに20〜30代が多く、40〜50代は1割にも満たないという結果になりました。一方で、「一人」で飲む頻度は、50代男性が54.4%と一番多い結果となりました。
(グラフ2、3 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_2.gif )
これについて、友田氏は次のようにコメントしています。
「若い世代、特に20代に社内の人と飲む回数が多いのは、社会人になって間もないということがあるからでしょう。50代は、基本的にお酒の消費量が多い世代。それに加え、景気低迷の世の中でも無駄遣いせずに可能な予算内でお酒を楽しむ方法としてここ数年のトレンドでもある“一人飲み”の頻度が高く出たのだと推察します。

この世代で“一人飲み”が高く出た背景には、
(1) お酒に対する“経験”が豊富(一人でも楽しめる方法を知っている)
(2) 一人居酒屋をめぐるドキュメンタリーや、一人で食事を楽しむドラマなど、
  メディアでも“一人”がクローズアップされている
(3) 一人でも楽しめるお店が増えている
という3点が考えられます」


3) 普段から飲まれているのは「ビール」と「ワイン」
  一方で、“ビール=太りやすい”、“日本酒=悪酔い”といった誤解も

お酒の種類について、普段から何を飲むか聞いたところ、一番多かったのは「ビール(74.8%)」、次に「ワイン(60.7%)」、「焼酎(51.2%)」、「日本酒(50.7%)」という結果となりました。
(グラフ4 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_3.gif )
この結果に対し、友田氏は次のようにコメントしています。
「普段から飲まれているお酒でビールが1位なのは当然だと思いますが、この“ビール”には、発泡酒なども含まれた上での数字だと思います。純粋な“ビール”だけですと、この数字にはならなかったでしょう。国税庁の『課税国内消費量』ではビール類、焼酎、清酒、ワイン、という順番になりますので、この結果は20〜50代の働く男女の好みがそのまま反映されているものだと思われます。日本酒が4位なのは、時代の象徴。昭和40年には4,000社あった日本酒メーカーが、今は1,200社となり、残念ながら衰退産業と言われています。少し前には焼酎ブームがあり、生産量や消費量、さらに人々の好みも焼酎に抜かれてしまいました。しかし、それも去年から今年で底を打ち、これから右肩上がりに上がっていくのではないかと見ています。消費量も横ばい傾向になってきていますし、市場の手応えも悪くありません。消費者の中にも「美味しい」といって愛飲する人も増え、メディアも注目していますので、来年以降はこの数字も変わってくるのではないでしょうか」

また、これらのお酒を「飲まない」と回答した人に対し、その理由を聞いたところ、どのお酒に対しても「味が好きではない」が多かったものの、ビールについては「太りそう」、日本酒については「悪酔い・二日酔いしそう」という項目が他のお酒に比べて多くあげられていました。
(グラフ5 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_3.gif )

この結果について友田氏は、
「それぞれのお酒に対する認識が間違っています。まず、ビールそのものでは太りません。一緒に食べるおつまみに揚げ物などの高カロリーなおつまみを食べることが多いので、太りやすくなってしまうのです。さらに“日本酒=悪酔いをする”というイメージは、昔、合成酒のような、品質のよくない日本酒が飲まれた時代が長く、そういったものを飲むと確かに悪酔いすることがあったので、定着してしまったものと思われます。昨今の日本酒は品質が良いので、よほど飲み過ぎなければ悪酔いはしません。心配な場合は、“和らぎ水”といって、お酒と同量のお水を一緒に飲むと、酔いづらくなります。一気飲みはもってのほかです。
複数の種類を飲む“ちゃんぽん”は、味がそれぞれに変わることで飽きずに飲めてしまい、最終的には飲み過ぎて許容量を超え悪酔いするのですが、これも少量ずつ時間をかけて飲む、あるいはお水と一緒に自分の酔い具合と相談しながら飲むのであれば、“ちゃんぽん”自体は悪いことではありません。今回、梅酒等果実酒で“味が好きではない”が高く出ましたがこれは甘口が嫌いということかと推察します。しかし、最近では超辛口のものや日本酒でつくられた新しいタイプの梅酒もあるので、試していただきたいです」
とコメントしています。


4) ここ3年で、20代は飲み会が「増え」、50代は「減った」

ここ3年くらいの仕事関係の飲み会の回数の変化について聞いたところ、20代は男女とも30%以上が「増えた」と回答しましたが、50代は男女ともに40%以上が「減った」と回答していました。
この結果について友田氏は次のようにコメントしています。
(グラフ6 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_4.gif )
「若い層は、最近は“婚活”などといったイベントごとでの飲み会も非常に多いようで、そういったことも影響しているのではないかと思います。50代については、単純に忙しさからくる“時間の余裕のなさ”も影響しているのではないでしょうか。最近ではコンビニやスーパーで買えるお酒も充実してきましたので、飲み会に行かなくても家飲みで楽しめるようになりました。遅い時間に仕事を終えて、コンビニで自分の好きなお酒を買って帰って、飲んで、寝る。といった生活パターンの人が多いのではないでしょうか」


5) 2割以上が職場のコミュニケーション量が「少ない」と回答
  職場のコミュニケーション量が多い人ほど「上司/部下と飲みたい」、
  「自分から(飲みに)誘う」傾向が高い

また、職場のコミュニケーションについて聞いたところ、2割以上が「少ない」と回答していました。
この結果について、「話し方・伝え方」ガイドの藤田 尚弓氏は次のようにコメントしています。
「企業研修やセミナーなどでコミュニケーションゲームを体験してもらうと、参加した人のほぼ100%が普段『足りている』と感じているコミュニケーション量が実はまったく足りていないことに気づきます。『伝える』と『伝わる』の間には大きなギャップがあり、そこをうめるコミュニケーション不足は気づきにくいものです。
2割以上の人が『少ない』と感じているという現状は、非常に多いと感じます。職場のコミュニケーション不足の深刻さは、私の想像以上なのでしょう。その要因は複雑だと思いますが、どの業界でも共通すると感じているのは、フォロワーシップの変化です。リーダーをサポートしようとするマインドが希薄になると、コミュニケーション量はさらに少なくなる傾向があります」
(グラフ7 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_5.gif )
さらに、コミュニケーション量別に「上司」「部下」とお酒を飲みたいかどうかを聞いたところ、職場でのコミュニケーション量が多い人のほうが上司とも部下とも「飲みたい」、かつ「自分から誘う」傾向があることがわかりました。(グラフ8、9 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_6.jpg )
この結果について、藤田氏は次のようにコメントしています。
「普段からコミュニケーションをとっていない人は、その必要性に気づいていない傾向にあります。普段からコミュニケーションをとっている人ほど、コミュニケーション不足に気づく傾向があります。また、コミュニケーションをとることの効用を体感しているため、そういった機会を持とうとするのだと思われます。飲み会はその代表的な口実の一つ。そう考えると、お酒は一種のコミュニケーションツールと言っても過言ではないと思います」


6) 20代の仕事の悩みは「給与」と「上司との人間関係」
  上司との関係で悩む人は、職場のコミュニケーション量も少ない!?

さらに、仕事面での「悩み」について聞いたところ、「給与面」や「特にない」が上位にある中、20代は「上司との人間関係」が2位、30代では3位と上位にランクインしていました。
(表1、グラフ10 http://www.atpress.ne.jp/releases/43728/img_43728_7.jpg )
この上司で悩んでいる人の職場のコミュニケーション量を全体と比較したところ、全体よりも1割以上多く「少ない」と回答していたことがわかりました。

この結果に対し、「大学生の就職活動」ガイドの小寺 良二氏は次のようにコメントしています。
「私はよく若手社会人の相談にも乗りますが、職場でうまくいっていない人のほとんどは上司との人間関係で悩んでいることが多いです。その際によく“その上司と飲みに行っている?”と聞くと、ほとんどの場合はNOという答えが返ってきます。逆に飲み会が多いという職場では、人間関係の悩みはあまり聞きません。今回のデータでも上司で悩んでいる人は職場でのコミュニケーション量が全体よりも少ないという結果が出ているので、職場の上司との人間関係とお酒を飲む機会の頻度は何かしらの相関があるように思います」


■調査概要
調査期間:2014年2月17日(月)〜2014年2月20日(木)
調査対象:1都3県在住の20〜59歳男女
     (ジャストシステム「ファストアスク」リサーチ会員)
割付  :20代男性 108名/女性108名、
     30代男性 112名/女性112名、
     40代男性 112名/女性112名、
     50代男性 112名/女性112名、
     計 888名
調査方法:インターネットリサーチ


【「生活トレンド研究所」について http://allabout.co.jp/trend_lab/
「生活者のトレンドと未来をひも解くマーケティング・チャネル」であることをミッションに掲げ、総合情報サイト「All About」で活躍する住宅、マネー、健康、グルメ、一般消費財等、様々な領域における専門家(=ガイド)が研究員となって、企業と生活者がより良い関係性を構築するための調査、市場分析を行なっていきます。その分野における高い専門性はもちろんのこと、生活者・実務家としての考えや想いも兼ね備えた「All Aboutガイド」ならではの分析・考察を重ねることで、表面的な定量データでは捉えられない新たな潮流や課題を浮き彫りにしていきます。
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