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売り方優位も短期資金中心で

ランチタイムコメント
 日経平均は反落。166.55円安の14262.71円(出来高概算8億4000万株)で前場の取引を終えている。ウクライナ情勢の緊迫化を背景に25日の米国市場が下落したほか、為替市場での円高が嫌気されている。売り一巡後は下げ渋りをみせてはいるが、リバウンド狙いの動きも限られており、安値圏でのこう着が続いている。
 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の8割近くを占めている。セクターでは東証33業種すべてが下げており、パルプ紙、ガラス土石、海運、輸送用機器、電気機器、倉庫運輸、精密機器、金属製品、証券、鉄鋼などが冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンク<9984>、ファーストリテ<9983>、ホンダ<7267>、東エレク<8035>、デンソー<6902>、京セラ<6971>などが軟調。一方、ファナック<6954>が強い動きをみせており、下支えする格好。
 日経平均は先週の持ち合いレンジを下放れる格好となった。ボリンジャーバンドでは-1σでの攻防であり、一段の下げというよりは-1σ水準での下げ渋りが意識されそうである。飛び石連休となることから積極的な売買は限られるとみられ、売り方優位とはいえ、オーバーナイトでのショートは避けるだろう。そのため、ソフトバンク<9984>など売り仕掛けから弱含みとなっている銘柄については、短期筋の買い戻しも意識されてくるだろう。
 ファナック<6954>に加えてソフトバンクの底堅さが意識されてくるようだと、日経平均についても下落とは言え、陽線形成となりそうである。30日には金融政策決定会合を控えており、追加緩和期待はなく、現状維持でアク抜けにつながる可能性も意識されよう。(村瀬智一)

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