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連日の昨年来高値更新、過熱警戒も断続的な年金資金流入

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に続伸。25.50円高の18628.98円(出来高概算11億株)で前場の取引を終えている。欧州連合(EU)がギリシャの改革案を承認したこと、イエレンFRB議長の議会証言を受けた米国市場の上昇の流れから、日経平均は連日の昨年来高値を更新して始まった。
 過熱感への警戒感から、その後は下げに転じる局面もみられたが、昨日同様、年金資金とみられる買いが観測されるなか、高値圏での推移をみせている。セクターでは、鉱業、パルプ紙、石油石炭、サービス、海運、銀行などが堅調。一方で、空運、陸運、ゴム製品、繊維、ガラス土石などが小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が辛うじて過半数を占めている。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンク<9984>、東エレク<8035>、NTTデータ<9613>がけん引する半面、KDDI<9433>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>が重石に。

 日経平均は昨年来高値を更新しているが、日中値幅は80円程度と狭いレンジでの推移となっている。過熱感が警戒されるなか利益確定の売りが出やすいものの、断続的な年金資金流入が観測されており、先高感の根強い需給状況である。また、直近でまとまった利食いに押されていたメガバンクなど金融株が強い値動きをみせていることも、買い安心感につながっている。
 もっとも、インデックスに絡んだ資金が中心とみられており、材料系の銘柄などには手掛けづらさも窺える。主力処で需給妙味のある銘柄等での選別物色に向かわせやすいだろう。また、指数をけん引しているソフトバンク<9984>のほか、マイナスインパクトのKDDI<9433>、ファーストリテ<9983>辺りには、仕掛け的な動きも出やすく、値動きには注視する必要がありそうだ。(村瀬智一)

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