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イエレンFRB議長講演を控えてトレンドは出難い

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に反落。30.72円安の20172.15円(出来高概算10億3000万株)で前場の取引を終えた。21日の米国市場は4月の景気先行指数が予想を大きく上振れたことが好感されて上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の20245円だった。
 この流れを受けて上昇して始まった日経平均だったが、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとのムードから、次第に利益確定の流れに。為替市場では1ドル120円台後半と、やや円高に振れていることも、利益確定に向かわせたようである。
 ただし、下を売り込む流れにはならず、日経平均は高値圏での底堅い展開だった。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。規模別指数では小型株指数のみがプラス圏での推移。セクターでは、パルプ紙、鉱業、ゴム製品、鉄鋼、石油石炭、機械、金属製品、海運などがしっかり。一方で、保険、陸運、その他製品、その他金融、精密機器、空運、食料品、銀行などが利食いに押されている。

 日銀の金融政策決定会合の結果が注目されるが、現状維持に伴う反動安を織り込む格好から、緩和メリットセクターへは利食いの流れが散見される。そのため、結果発表後は売り仕掛けがあったとしても、下値は限定的となり、反対にショートカバーが入りやすい局面も意識しておきたいところだろう。
 とはいえ、22日の米国市場ではイエレンFRB議長講演が予定されており、これを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。また、週明けの米国市場はメモリアルデーの祝日となるため、大きなトレンドも出難いだろう。そのため、個人主体による中小型株を中心とした短期的な値幅取り狙いの商いに向かいやすいだろう。(村瀬智一)

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