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中小型株はやや割り切りスタンスでの対応に

ランチタイムコメント
 日経平均は反落。182.37円安の16553.98円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えた。G7財務相会議で目立った成果がなかったことから、利益確定の流れが先行し、小幅に反落して始まった。しかし、為替市場では円相場が1ドル109円台と円高に振れて推移するなか、その後も下げ幅を広げ、一時16417.84円まで下げており、下落幅は300円を超える場面をみせている。
 その後は前引けにかけてやや下げ幅を縮めているが、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ファナック<6954>などが重しとなっている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下落。セクターではゴム製品のみがプラスとなり、鉱業、電力ガス、保険、水産農林、ガラス土石、不動産、陸運の弱さが目立つ。

 G7財務相会議で目立った成果がなかったことについては想定されたことであり、伊勢志摩サミットを控え、やや底堅い相場展開を見込んでいた。しかし、参加者が限られる中でインデックスに絡んだ商いに振らされている。円相場が1ドル109円台を付けていることも、売り方の仕掛け的な売りが出やすい要因であろう。
 ただし、売り一巡後は16500円処でのこう着をみせており、この水準で踏ん張りをみせられれば、短期筋のショートカバーも意識されよう。一方で、一目均衡表では雲上限レベルに接近した。雲の薄いところで、割り込んでくる展開も意識しておく必要があり、結果的には模様眺めムードの強い展開になりそうだ。
 物色としては中小型株に向かいやすいだろうが、新興市場ではバイオ関連の一角へ資金が集中している。逃げ足の速さには注意が必要であるが、やや割り切りスタンスでの対応になりそうだ。(村瀬 智一)

<AK>

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