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日経平均は続落、200日線割れを仕掛けてくるか

ランチタイムコメント
 日経平均は続落。135.39円安の21109.29円(出来高概算8億3000万株)で前場の取引を終えた。昨日の段階でNYダウ先物が下げており、波乱の展開が想定されていたこともあり、米国市場の上昇を背景に買戻しの動きもあったとみられる。これにより21250円を回復して始まった日経平均は、一時21371円まで上げ幅を広げている。しかし、為替市場では円相場が1ドル107円前半と円高に振れているほか、ボラティリティーの指数を含め指数連動のデリバティブ投資による巻き戻しへの警戒も根強く、前場半ば辺りからじりじりと値を消す格好に。一時21100円を下回る局面もみられており、200日線に接近している。

 セクターでは石油石炭、空運、鉱業が上昇。一方で海運、その他金融、精密機器、保険、情報通信、非鉄金属、ゴム製品、金属製品、輸送用機器がさえない。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、京セラ<6971>、日東電<6988>、ファナック<6954>、TDK
<6762>が重しとなっている。

 日経平均は200日線まであと30円程度に迫っている。これが支持線として意識される可能性があるが、225先物が200日線を割り込んでくるようだと、短期筋の売り仕掛けの動きが強まる可能性もありそうだ。まずは同線での踏ん張りを見極めたいところであろう。後場は日銀のETF買い入れへの思惑が需給面での下支えとして意識されるが、このところは大引けにかけて一段と弱含みとなる傾向もあり、自律反発狙いの買いは入りづらいところ。

 また、NYダウ先物は20ドル高程度で推移しているが、マイナス圏に入ってくると仕掛け的な売りが出やすいだろう。個人主体の資金は中小型株に向かいやすいものの、朝方の強い動きからの失速により、買い手控えムードが強まろう。決算を手掛かりとした資金についても、逃げ足の速さが意識されよう。
(村瀬智一)


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