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売り優勢も次第に底堅さが意識される

オープニングコメント
 24日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。注目された米中の次官級通商協議については、中国の代表団が翌週に予定していた農家への視察を急遽中止したことが明らかになり、米中通商合意への期待が薄れた。これにより、20日の米国市場ではNYダウが159ドル安と続落。週明け23日は14ドル高と小幅に上昇しているが、米中協議をめぐる先行き不透明感が強まっているほか、軟調な9月ユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)が重石になっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比125円安の21785円。円相場は1ドル107円50銭台と円高に振れて推移している。

 米中の次官級通商協議は、10月上旬にワシントンで閣僚級の貿易協議に向けた地ならしとの位置づけであり、それ程期待感は高まっていないであろう。そのため、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行するものの、売り一巡後は底堅さが意識されやすいと考えられる。また、欧州経済指標の悪化が重石になりやすいだろうが、こちらもある程度は想定されていたこともあり、売り圧力が強まる展開にはつながらないと考えられる。

 先物主導のインデックス売買により、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均の重石になる展開だろうが、次第に日経平均の22000円近辺での底堅さが意識されよう。また、足元では配当志向の物色が意識されているほか、配当再投資といったテクニカルな需給要因への期待もあるが、相場全体を大きく押し上げる要因にはなりづらいものの、底堅さが意識される要因。そのため、弱気センチメントの中では底堅さが意識されるだけでも、巻き戻しを誘う一因になりそうだ。

 物色としては配当志向のほか、5Gなど成長期待の大きいテーマ株のほか、外部環境に振らされ難い銘柄への短期的な値幅取り狙いが中心。その他、グーグルが月額4.99ドル(約540円)のサブスクリプション型ビデオゲームサービス「Play Pass(プレイパス)」を立ち上げており、ゲーム株のほか、サブスクリプションをテーマとした物色も意識されそうである。


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