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アリババの米国上場に見る「信頼性」の重要度低下、米国ではリターン重視の潮流も

注目トピックス 経済総合
ソフトバンク<9984>が36.7%出資する中国の電子商取引大手、アリババ・グループが米国での新規株式公開(IPO)に向けた準備を進めている。

これより先、アリババは香港証券取引所への上場を目指していたが断念した経緯がある。香港証取が上場認可を下さなかった主因として、アリババの取締役会の構造が独特に管理されており、同社のガバナンス(企業統治)形態が「1株、1議決権」を掲げる香港証取の株主民主主義の原則にそぐわないと判断されたことが挙げられる。

では、アリババが米国で受け入れられた理由として、投資家が情報公開や説明責任に重きを置く「信頼性」よりも「リターン」を投資先の求めているためとの見方が出ている。

これは英フィナンシャル・タイムス(電子版、1日付)が指摘したもので、企業の経営構造を投資家から保護する動きは中国企業だけでなく、グーグルなどIT企業でも観察できるという。また、米投資ファンドのKKRやブラックストーンについても、実質的に投資家が経営に介入できない構造を持っている。

中国企業は説明責任など信頼性に対する評価は低いものの、一方で効率と管理がしっかりしていれば投資家は歓迎する??こうした流れが米国に蔓延すれば、憂慮する事態だと同紙は警鐘を鳴らしている。




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