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NYの視点:春の米住宅市場、幸先悪し

注目トピックス 経済総合

米商務省が発表した3月の新築一戸建て住宅販売は前月比14.5%減の38.4万戸と、予想外に2月の44.9万戸から減少、13年7月以来で最低を記録した。市場エコノミストは45万戸へ増加すると予想していた。この結果は、春先に向けて通年同様、住宅市場が活性化すると期待していた投資家を失望させた。米国住宅市場のピークとなった2005年7月の新築住宅販売は139万戸。

新築住宅の売れ残り物件件数は2011年10月以来で最多を記録。価格が住宅購買希望者の手が届かない水準にまで上昇してしまったことが主な原因と見られている。供給を増やす過程で技術を持つ職人が不足しているため人件費が上昇。そのほか、土地や建設材料の価格も上昇し、中間価格は前年比12.6%増の29万ドルとなった。平均価格は前年比11.3%増の33.4万ドル。また、住宅ローン金利の上昇も要因となった。

新築住宅が住宅市場に占める割合は小さいが、販売指数は契約時点での統計となるため住宅市場の先行指標として注目されている。このため、米国住宅市場への先行き見通しに不安が広がった。しかし、今のところ、エコノミストが住宅市場の低調な回復を考慮し、国内総生産(GDP)の見通しを引き下げる兆候は見られない。1-3月期の国内総生産(GDP)見通しは1.6%増、4-6月期見通しは3.37%増でそれぞれ維持されている。



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