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週刊ダイヤモンド今週号より〜復活日立 重電メガ再編を生き残れるか

注目トピックス 経済総合
23年ぶりの過去最高益となった日立製作所<6501>。「沈む巨艦」は、にわかに電機業界の勝ち組へとよみがえったかのように見えます。ただ、世界に目を転じれば、米ゼネラル・エレクトリック(GE)、独シーメンスといった世界の巨人たちが立ちはだかります。今週号の特集では、“メガ再編”が進む重電業界において、生き残りを図る日立の取り組みに迫ります。

日立は2008年度に「製造業市場最悪」と言われる7873億円の最終赤字を計上。しかしながら、その後はV字回復を見せ、2010-11年度に最終利益で過去最高を連続更新、2013年度には23年ぶりに営業利益も更新しました。豪腕で知られる中西宏明会長兼CEOのもと、人事による中央集権化とコスト構造改革で復活劇を果たした格好です。その間、地獄に落ちた家電業界との対比で、日立は電機の“勝ち組”の評価が定着しています。

ただ、現時点では膨大な事業整理を終えただけで、次のステージへと上がる成長戦略が描けるのか、真価が問われるのはこれからです。日立は売上高の2割を占める情報通信部門を中核事業として成長エンジンにし、今後は積極的に海外攻勢を仕掛けていく構えですが、この分野ではGEやシーメンスなど海外の巨大企業が待ち構えています。

また、重電業界では今、GEとシーメンスが仏アルストム争奪で激突するなど、ダイナミックな世界再編劇が繰り広げられています。日立を含む日系3社は“脇役”に甘んじていますが、主役級のグローバルプレーヤーに躍り出るには、自ら再編に踏み出す覚悟も必要です。その意味で、2011年に破談となった日立と三菱重工業<7011>の経営統合がもう一度見直される時期が来るとの見方も出ています。

今回のアルストム買収劇で明らかになったように、日本勢がすでに世界の潮流から取り残され始めたのは疑いようがありません。国境を問わず、再編は早くても早すぎることはないと、ダイヤモンド誌では指摘しています。



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