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ドイツ3強独走の中国高級車市場に変化、日本勢が攻勢に転じる

注目トピックス 経済総合
中国の高級車市場の勢力図に変化が生じている。これまで市場をリードしてきたアウディ、メルセデス・ベンツ、BMWのドイツ3強に顕著な減速感がみられ始めた。これと対照を成すのは、トヨタ・レクサス、日産・インフィニティ、ホンダ・アキュラといった日本勢を中心とする後方の第2集団。足元で順調に販売を伸ばしている。シェア拡大に向けて現地生産化に動き出すなど、中国本土で攻勢を強めている構図だ。中国経済周刊が21日付で伝えた。

中国の高級車市場はこれまで、ドイツ3強による「独走」の状態。販売上位3位を常に独占し、7割以上のシェアを維持してきた。しかしこの状況に変化が見られ始めている。BMWの今年9月の中国新車販売は、前年同月比で3.7%の伸びにとどまり、年初来で最も低い水準にとどまった。メルセデスも同月は24%の伸びとなって、1〜9月の累計伸び率(31%)を下回っている。アウディの同月の中国販売も13.4%増と、前年同月(21.2%)から減速した。

3社がそろって突然に減速したことについて、中国汽車流通協会の瀋進軍・副会長は、中国の景気減速に加えて、習近平政権が進める「官のぜいたく禁止令」が打撃となった??と解説している。

さらに、マセラッティ、ロールスロイス、ベントレー、ポルシェなど超高級車メーカーの中国戦略変更も痛手。独3社の販売を圧迫した要因として挙げられている。これら超高級車メーカーは、これまで中国大都市をターゲット市場としてきた。しかしここにきて、東部沿海の2、3線都市へと照準をシフト。「アウディQ5」、「BMWX3」、「メルセデスGLK」といった人気車種の価格帯に迫る低価格モデルをラインナップに加えるなどして、独3社を脅かすようになった。

こうした状況下で勢力を強めつつあるのが、独3社を追いかける第2トップ集団。インフィニティは、今年上半期の中国販売が前年同期比130%増の1万3954台を記録。13年通年実績の82%相当まで急増した。東風汽車との合弁で現地生産化にも着手。年内に湖北省襄陽工場でインフィニティの生産を始める予定だ。現地生産車は、高い関税を必要とする輸入車に比べて大幅に安い価格を設定できるメリットがある。



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