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(中国)エコノミー型ホテルが苦戦、店舗数急増で収益性低下

注目トピックス 経済総合
中国でここ10年の間に、低料金を売りにしたエコノミー型ホテルが急増している。業界団体の中国飯店協会の統計によると、今年1月1日時点の店舗数は1万6375軒(前年比28.7%増)、客室総数は152万5471室(同23.4%増)に達した。店舗数は05年の522軒から30倍強に急拡大した計算だ。ただ、観光市場の減速や市場競争の激化を背景に、客室の単価や稼働率は低下傾向が続く。フランチャイズ店舗の増加で収益を稼ぐこれまでの事業モデルを見直す時期に差し掛かっているようだ。北京商報が22日付で伝えた。
エコノミー型ホテル大手の上海錦江国際酒店(900934/SH)、華住酒店集団(HTHT/NASDAQ)、如家酒店集団(HMIN/NASDAQ)が発表した15年1〜3月期の業績を見ると、平均客室単価、客室稼働率、客室1日当たり収入(RevPAR)の3大指標が軒並み低下。例えば、上海錦江のエコノミー型ホテル部門では、平均客室単価が176人民元(↓0.68%の約3440円)、客室稼働率が72.33%(↓2.72ポイント)、RevPARが127人民元(↓4.29%の約2480円)という結果だった。
華住酒店の担当者は地元メディアの取材に対し、経営環境の低迷が続いていると説明。一方、如家酒店では、「2月の春節(旧正月)でビジネス利用客が減少した影響が大きい」との見解を示している。
ホテル業界の専門家は、国内でホテル利用者そのものが伸び悩んでいると指摘。その背景として、海外市場が人気を集めている現状を指摘した。また、市場参入者が増えるなか、顧客やシェアの奪い合いが激化していると分析。一部のエリアでは、エコノミー型ホテルの供給過剰の状態にあるという。
こうした市場環境のなか、ホテル運営会社は店舗構造の高度化を通じ、1店舗当たりの収益性を向上させることが急務となっている。例えば如家酒店は今年4月、若年ビジネスマンをターゲットとした中価格帯のホテルブランド「如家精選」を投入するなど、ブランド戦略の見直しに着手。これまでのように単純に規模を追求するのではなく、中・高価格帯ブランドに重点を置いた店舗展開を進めることで、経営効率を高めていくスタンスに転じた。

【亜州IR】



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