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NYの視点:ブラード・セントルイス連銀総裁がインフレ期待の低下に懸念表明

注目トピックス 経済総合

2016年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を保有するセントルイス連銀のブラード総裁は講演で、原油価格の一段の下落で市場ベースのインフレ期待が低下していることに懸念を表明した。インフレが連邦準備制度理事会(FRB)の中期目標である2%目標を達成するには想定よりも時間がかかる可能性を指摘した。さらに、インフレ期待が低下した場合、連邦準備制度理事会(FRB)は警戒が必要だと警告。

昨年末で退任したミネアポリス地区連銀のコチャラコタ前総裁もツィッターで、新年に入り債券市場で普通国債とインフレ変動債(TIPS)の利回り格差であるブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が一段と低下したことを指摘。インフレは連邦準備制度理事会(FRB)の望む方向と逆の軌道にあるようだ。

コチャラコタ前総裁は在任中、量的緩和第4弾(QE4)の導入を推奨、マイナス金利を予想するなど超ハト派として知られているが、中立派と知られるブラード・セントルイス連銀総裁の見解は、FOMCメンバーの平均的な意見として常に注目される。ブラード・セントルイス連銀総裁の発言を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ観測が後退し、金融市場に投資資金が向かった。今後のインフレ期待の動向に注目される。



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