後場に注目すべき3つのポイント〜引き続き決算手掛かりの物色、米4-6月期GDP控え利上げへの思惑も
[15/07/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
30日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・引き続き決算手掛かりの物色、米4-6月期GDP控え利上げへの思惑も
・ドル・円は124円13銭付近、日本株高受け買い優勢
・三菱UFJ<8306>の持ち合い株削減の報道で、メガバンクへ関心
■引き続き決算手掛かりの物色、米4-6月期GDP控え利上げへの思惑も
日経平均は大幅に反発。275.56円高の20578.47円(出来高概算12億3000万株)で前場の取引を終えた。29日の中国・上海市場が4営業日ぶりに反発したほか、米国市場ではFOMC政策声明で、利上げの具体的な開始時期は示唆されなかったことが好感されて上昇。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比155円高の20455円となり、日経平均はこれにさや寄せする格好から始まった。
ギャップ・アップで始まった日経平均は、その後もじりじりと上げ幅を広げており、前引け間際には20583.57円まで上昇。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割強を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに2ケタの上昇。セクターでは証券、鉄鋼、ゴム製品、その他製品、鉱業、石油石炭、機械、非鉄金属、金融などが強い。一方で、医薬品は利食いに押される格好。
25日、5日線を上回って始まった日経平均はその後も上げ幅を広げており、一目均衡表では雲上限、転換線をクリアするなど、ショートカバーも誘い込みやすい値動きとなっている。ファナック<6954>はリバウンド力は鈍いが、ファーストリテ<9983>が一段高となって日経平均をけん引。メガバンク3行の強い値動きが先高期待につながっている。
引き続き決算を手掛かりとした物色が続くとみられるが、インデックスに絡んだ売買が中心と見られ、先物の動向なども意識する必要がありそうだ。30日の米国市場では4-6月期の米国内総生産(GDP、速報値)が発表される。GDPを受けて、9月の利上げへの思惑が強まる可能性があり、これが円安基調につながることから、日経平均の先高期待にもつながりそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は124円13銭付近、日本株高受け買い優勢
ドル・円は124円13銭付近で推移。堅調な日経平均を受け、買い優勢の展開となった。
9月の米利上げ期待や今晩発表される米4-6月期国内総生産(GDP)の改善が利上げを後押しするとの思惑から、ドル・円は上昇。
きょうの東京市場でドル・円は123円94銭で寄り付き、日経平均の上昇を受け124円を上抜けできた。株高を意識したリスク選好的な円売りが継続し、一時124円19銭まで買われた。
29日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明内容は、「底堅い雇用の伸び」に言及するなど、米経済と雇用市場は引き続き力強さを指摘した。
12時32分時点のドル・円は124円13銭、ユーロ・円は136円23銭、ポンド・円は193円70銭、豪ドル・円は90円74銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 小瀬正毅)
■後場のチェック銘柄
・ファーストリテ<9983>は上場来高値更新、日経平均を約55円押し上げ
・三菱UFJ<8306>の持ち合い株削減の報道で、メガバンクへ関心
・前日ファナック<6954>などに連れ安した設備投資関連の一角に見直しの可能性
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・14:30 石田日銀審議委員会見
<海外>
・特になし
<SY>









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