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欧米為替見通し:米GDPにらみ、利上げ後押しでも上値余地は大きくない展開

注目トピックス 市況・概況

きょうの欧米市場は、米4-6月期国内総生産(GDP)の改善が利上げを後押しできるかどうかが最大の焦点となりそうだ。

29日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明内容は、前回の内容と大きな違いはみられなかった。ただ、「底堅い雇用の伸び」に言及するなど、米経済と雇用市場は引き続き力強さが示された。

21時30分に発表される米GDPは、前期比年率+2.5%(1-3月期は-0.2%)と予想されている。29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、9月利上げの可能性を含みながらも明確な方向性を打ち出されたわけではないことから、GDPの内容が利上げを後押しするか注目される。

米GDPが予想通りか予想を上回る強い内容なら、ドル買いの反応が予想される。ただ、市場が想定する120-125円のレンジ上限付近に上昇している。この上限は、6月に日本銀行の黒田東彦総裁が一段の円安をけん制した「黒田ライン」でもあり、上値余地は大きくないとみられている。

逆に米GDPが弱含んだ場合には、9月利上げへの期待が強い分、失望売りにつながり、123円台に押し戻される展開も予想される。123円付近に下落した場合にはストップロスを巻き込んだ一段の売りも見込まれる。

一方、前日の欧米市場では、ユーロが大きく売られたことから、きょうは買い戻しが予想されている。ただ、18時のユーロ圏・7月景況感指数は103.2と6月の103.5を下回る予想だが、ユーロ圏経済の弱さが意識されていることから、指標が低調ならユーロ一段安の可能性も指摘される。


【今日の欧米市場の予定】

・18:00 ユーロ圏・7月景況感指数(予想:103.2、6月:103.5)
・18:30 南ア・6月生産者物価指数(前年比予想:+3.9%、5月:+3.6%)
・21:00 独・7月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.3%、6月:+0.3%)
・21:30 米・4-6月期国内総生産速報値(前期比年率予想:+2.5%、1-3月期:-0.2%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:27万件、前回:25.5万件)
・02:00 米財務省7年債入札(290億ドル)



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