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為替週間見通し:米早期追加利上げへの期待持続でドル買い継続か

注目トピックス 市況・概況

■米早期追加利上げ観測台頭、ドルは一時113円32銭

先週のドル・円は強含み。ベルギー首都ブリュッセルで22日発生した連続爆破テロを嫌気してリスク回避的な円買いがやや優勢となり、ドルは111円22銭まで売られた。しかしながら、米早期追加利上げ観測が台頭したことによってドルは一時113円32銭まで上昇した。

シカゴ地区連銀のエバンズ総裁とセントルイス地区連銀のブラード総裁は追加利上げの必要性について言及し、ダラス地区連銀のカプラン総裁は速やかな金利正常化を求めていることが報じられた。早ければ4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが決定されるとの思惑が広がり、ドルを買い戻す動きが広がった。日本銀行の黒田総裁が「マイナス金利継続に反対する委員は増えないだろう」との見方を示したことも円売り・ドル買いを促す一因となった。取引レンジ:111円22銭-113円32銭。

■米早期追加利上げへの期待持続でドル買い継続か

今週のドル・円は底堅い動きを続ける見込み。ベルギーでのテロ事件を嫌気して米追加利上げ観測は一度後退したが、複数の米地区連銀総裁が4月を含めた早期追加利上げの可能性に言及した。これを受けてリスク回避的なドル売り・円買いは一服しつつあり、一部でドルを買い戻す動きが観測されている。

この動きは今週も続く可能性があり、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長を含めたFRB関係者から追加利上げを支持するタカ派的な発言が聞かれた場合、ドルの買い戻しは一段と強まる見通し。経済指標では4月1日発表の3月米雇用統計が有力な手掛かり材料となりそうだ。米雇用統計内容が予想を上回った場合、4月追加利上げ観測が台頭し、ドルは115円程度まで上昇する可能性がある。

予想レンジ:111円50銭-115円00銭

【米2月PCEコア】(3月28日発表予定)
2月PCEコアは前年比+1.8%と予想されており、1月実績の同比+1.7%をやや上回る見込み。目標値である2%に接近しつつあることから、予想通りならば早期追加利上げの思惑が広がり、ドルを押し上げる要因となろう。

【イエレン米FRB議長講演】(3月29日予定)
イエレンFRB議長は3月29日にNYエコノミッククラブで講演を行う。(日本時間3月30日午前0時30分開始予定)3月26日時点で講演内容は明らかにされていないが、イエレンFRB議長は2014年4月16日に同クラブで金融政策と経済見通しについて講演を行っている。今回の講演で金融政策や経済見通しについて見解を表明した場合、イエレンFRB議長の発言内容は為替相場に大きな影響を与えることが予想される。早期の追加利上げ実施を示唆した場合、リスク選好的なドル買いが広がる可能性がある。

【米3月雇用統計】(4月1日発表予定)
3月米雇用統計の市場コンセンサスは、失業率が2月と同水準の4.9%、非農業部門雇用者数は2月実績の前月比+24.2万人を下回る+20.7万人となっている。ただし、追加利上げ観測の後退を受けたドル売りは一服しており、3月雇用統計が予想通りならば、ドル買いに振れやすい展開となる見通し。



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