欧米為替見通し:ドル・円は小じっかり、足元の底堅い値動きでレンジ切り上げも
[16/10/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は小じっかりの値動きを予想したい。前週の取引で下値の堅さが意識され、足元の100-105円レンジが切り上げられるとの見方が浮上。米連邦準備制度理事会(FRB)による12月利上げ観測を後押しする材料があれば、ドルは上昇が見込まれる。
21日の取引では、白井さゆり前日銀審議委員が日銀によるETFの買い入れ拡大について「よほどのことがないと困難」と述べた。この発言が市場に伝わるとドル・円は104円付近から値を下げたが、下げ幅は20銭程度にとどまった。また、黒田東彦日銀総裁は物価2%上昇の目標を従来の2017年度中から後ずれするとの見方を示し、日銀の政策の手詰まり感が意識されたものの、円買いは強まらなかった。これについてある外為ディーラーは、「日銀への期待が後退しているわりにドル・円の下げは小さい」と指摘。その上で、9月以降続いている100-105円のレンジを「目先は102-107円に切り上げる」、と市場には強気な見方が出てきた。欧米市場でもドルの下値の堅さが意識されれば、ドルは上昇方向に向かうだろう。
今晩は米国関連の経済指標や要人発言が材料視されそうだ。経済指標では、9月シカゴ連銀全米活動指数(21時30分)と10月製造業PMI速報値(22時45分)が発表される。また、FRB当局者によるあいさつや講演などは、ダドリーNY連銀総裁(22時)、ブラード米セントルイス連銀総裁(22時5分)、エバンス米シカゴ連銀総裁(25日2時30分)、パウエルFRB理事(同3時)が予定されている。12月利上げ観測をさらに高めるような発言が聞かれれば、ドル・円は104円台中心の取引となる可能性がある。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・10月総合PMI速報値(予想:52.8、9月:52.6)
・17:00 ユーロ圏・10月製造業PMI速報値(予想:52.7、9月:52.6)
・17:00 ユーロ圏・10月サービス業PMI速報値(予想:52.4、9月:52.2)
・21:30 米・9月シカゴ連銀全米活動指数(予想:-0.13、8月:-0.55)
・22:00 ダドリー米NY連銀総裁あいさつ(米国債市場関連会合)
・22:05 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米国経済と金融政策)
・22:45 米・10月製造業PMI速報値(予想:51.5、9月:51.5)
・02:30 エバンス米シカゴ連銀総裁が討論会参加(経済情勢と金融政策)
・03:00 パウエル米FRB理事講演(国債市場決済の将来)
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