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新興市場見通し:マザーズは低調推移も再評価の余地大、業績期待で個別マーク

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場は、日経平均が17400円台を回復するなか、相対的に低調に推移した。円安を背景に主力大型株優位の相場展開となった。また、7-9月期の決算発表が本格化したことで、市場の関心が大型株に向かいやすかった。マザーズ指数は前週の上昇分を帳消しにし、週末にかけて利益確定売りこそ一巡しつつあったが積極的な買いも限定的だった。なお、週間の騰落率は、日経平均が+1.5%であったのに対して、マザーズ指数は-1.9%、日経ジャスダック平均は+0.9%だった。

個別では、ミクシィ<2121>が週間で0.5%安、そーせいグループ<4565>が同4.4%安、サイバーダイン<7779>が同1.5%安とマザーズ時価総額上位はさえない展開が続いた。売買代金上位のメタップス<6172>やブランジスタ<6176>は週間の下落率が2ケタに上った。メタップスは信用規制実施や目標株価引き下げ観測が嫌気された。また、エンカレッジ・テクノロジ<3682>やALBERT<3906>がメタップスとともに週間のマザーズ下落率上位となった。半面、ストライク<6196>、メディア工房<3815>、アカツキ<3932>などが買われ、日本スキー場開発<6040>、大泉製作所<6618>、TOKYO BASE<3415>が週間のマザーズ上位率上位だった。ジャスダック主力では、セリア<2782>が同2.7%安、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同2.1%安となる一方、セプテーニ・HD<4293>が同7.1%高、平田機工<6258>が同5.0%高と堅調だった。また、フューチャーベンチャーキャピタル<8462>、ジェイテック<2479>、マルマン<7834>などが商いを伴って大幅高となったものの、テリロジー<3356>やユビテック<6662>は利益確定売りに押された。IPOでは、注目された九州旅客鉄道<9142>が10月25日に東証1部へ新規上場し、公開価格を19%上回る初値を付け堅調スタートとなった。一方、27日上場のアイモバイル<6535>は公開価格を下回る初値形成となった。

今週の新興市場では、主力大型株の決算発表が続くことから売買は依然低調に推移しそうだ。マザーズ指数は75日線水準でのもみ合いとなっているが、積極的な買いが限定的であることから下に振らされる展開にも警戒しておく必要があろう。しかし、出遅れ感の強いマザーズ銘柄は決算を受けた再評価の余地が大きいとも言える。業績期待の高い銘柄を個別にマークしておきたい。

今週は10月31日にインベスターズクラウド<1435>、アイティメディア<2148>、ユナイテッド<2497>、テリロジー、11月1日に日本ラッド<4736>、2日に夢真HD<2362>、4日にブロードバンドタワー<3776>、ラック<3857>、アサカ理研<5724>、フリークアウト<6094>、ハーモニック・ドライブ・システムズ、大塚家具<8186>などが決算発表を予定している。通期決算を発表するフリークアウトは今期の業績拡大が期待される一方、足元ではLINE<3938>の決算を受けた株価下落が重しとなっている。

IPO関連では、11月1日に岐阜造園<1438>が名証2部へ、バロックジャパンリミテッド<3548>が東証1部へ新規上場する。バロックジャパンは「MOUSSY」などのブランドで知られるものの、公開規模の大きさが重しとなるか。岐阜造園は穏当な初値形成となりそうだ。なお、先週はエルテス<3967>(11月29日、マザーズ)、スタジオアタオ<3550>(11月29日、マザーズ)の新規上場が発表されている。




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