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欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、トランプ政策進展せず買い手控え

注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想したい。足元で発表された米経済指標がほぼ想定通りで6月利上げ期待は持続。ただ、トランプ政権による政策論議に進展がみられず、積極的なドル買いは手控えられそうだ。

30日発表された4月コアPCE価格指数は予想通りで、5月消費者信頼感指数はやや低調だったものの、5月ダラス連銀製造業活動指数は堅調と米経済指標は強弱まちまち。今晩発表される5月シカゴ購買部協会景気指数(22時45分)、4月中古住宅販売成約指数(23時)が想定内であれば連邦準備制度理事会(FRB)による6月利上げを見込んだドル買いは続くだろう。

ただ、英国とユーロ圏の輸出入に関する月末の決済フローが観測され、ユーロやポンドの売買が活発になる可能性もある。また、来週行われる英総選挙で与党・保守党が過半数に達しないとの見方が広がり、警戒感からポンド売り・円買いが増えた場合、クロス円の下げにつながりやすい。ユーロに関しても、欧州中銀(ECB)の緩和解除に期待が高まっているが、足元は調整のユーロ売りが出やすく、ユーロ・円がドル・円相場を押し上げる展開は見込みにくい。

一方、外遊先から帰国したトランプ米大統領は、ホワイトハウスの広報スタッフの人事を刷新する方向と報じられている。先の大統領選でトランプ陣営とロシアとの関係に疑惑が強まり、政権の中枢までが調査対象となったことから、同大統領が事態の打開に乗り出したもよう。今晩も具体的な材料が乏しいなか、減税など政策論議が進展しないとの思惑からドル買いには慎重にならざるを得ないだろう。


【今日の欧米市場の予定】

・17:30 英・4月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:6.60万件、3月:6.68万件)
・18:00 ユーロ圏・5月消費者物価指数(前年比予想:+1.5%、4月:+1.9%)
・18:00 ユーロ圏・4月失業率(予想:9.4%、3月:9.5%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+4.4%)
・21:00 カプラン米ダラス連銀総裁質疑応答
・21:00 南ア・4月貿易収支(予想:+74億ランド、3月:+114億ランド)
・21:30 カナダ・1-3月期GDP(前期比年率予想:+4.2%、10-12月期:+2.6%)
・22:45 米・5月シカゴ購買部協会景気指数(予想:57.0、4月:58.3)
・23:00 米・4月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.5%、3月:-0.8%)
・03:00 米・地区連銀経済報告(ベージュブック)



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