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欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、薄商いのなかドル買いは限定的

注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想したい。米税制改革法案の年内成立による安心感からドル買いに振れやすい見通し。ただ、年末休暇入りで積極的な取引は手控えられ、値動きは限定的となりそうだ。

ドル・円はアジア市場では年末のポジション調整にとどまり、前週末から113円30銭付近を中心とした値動きが続く。足元ではリビアの原油パイプラインが爆破され、NY原油先物は一時1バレル=60ドル台と2年半ぶりの高値に上昇したが、米長期金利はあまり変わらず、外為市場への影響は軽微のようだ。また、ロシア政府は米国と北朝鮮の緊張緩和に向け、対話の実現に仲介する用意があるとの意向を表明したが、特に円売り材料とはなっていないもよう。

ただし、米税制改革の法案が前週成立したことから市場には安心感が広がっており、来年に向けトランプ政策の進展への期待を背景に、ドル買いに振れやすい地合いに変わりはないようだ。ドル・円はオプション設定が観測される113円00銭から113円50銭のレンジ内での値動きが見込まれる。クリスマス休暇明けの海外市場でも、経済指標や株価・長期金利の動向を手がかりにドル買い基調は継続する見通し。

米国の経済指標に関しては、24時発表の12月消費者信頼感指数が注目される。2000年以来の高水準となった11月を下回る見通しだが、今年の同指数は予想を上振れるケースが多い。同時に発表される11月中古住宅販売成約指数も前回より弱い内容が見込まれるものの、直近の住宅関連指標は堅調な内容が目立ち、今晩の成約指数が予想外に強ければドル買いに振れそうだ。ただ、年末モードで参加者が少ないため、ドルの上昇は小幅にとどまろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・11月銀行協会住宅ローン承認件数(10月:40488件)
・24:00 米・12月消費者信頼感指数(予想:128.0、11月:129.5)
・24:00 米・11月中古住宅販売成約指数(前月比予想:-0.5%、10月:+3.5%)
・03:00 米財務省5年債入札(340億ドル)





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