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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、米高成長の維持でドル売り後退も

注目トピックス 市況・概況
30日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想したい。欧州財政規律や米中貿易協議の先行き不透明感から、引き続き円買いに振れやすい見通し。ただ、今晩発表の米国内総生産(GDP)改定値が高水準を維持できれば、ドル選好地合いが強まりそうだ。

前日の海外市場では、米中貿易摩擦が注目されるなか中国側がレアアースの輸出規制に言及し、今後の双方の制裁が激化するとの見方からリスク回避の円買いが強まった。また、米10年債利回りが節目の2.20%台まで一時低下し、2017年10月以来の低水準に落ち込
むなどドル売りも誘発。半面、安全通貨のドル買いもみられ、ドル・円は109円台で底堅さが意識された。本日のアジア市場もその流れを受け継ぎ、ドル・円は109円半ばを維持している。イタリア財政問題や米中対立の激化への不安から引き続き円買いに振れやすい一方で、ドルの押し目買いが観測される。

この後の欧米市場で警戒感は根強いものの、欧米株式先物が反転しており、株高に振れれば円買いはさらに弱まる見通し。そうしたなか、本日発表の米1-3月期GDP改定値は前期比年率+3.0%で、速報値の+3.2%を小幅に下回ると予想される。昨年の終盤は成長がいったん鈍化したが、今晩のGDP改定値で高成長が示されれば景気再拡大への思惑からドル買い地合いが継続しそうだ。とはいえ、その後に予定されるクラリダ連邦準備制度理事会(FRB)副議長の講演では慎重な見解が示される見通しで、目先の利下げ観測が広がればドル買いは抑制されるだろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・1-3月期GDP改定値(前期比年率予想:+3.0%、速報値:+3.2%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:21.4万件、前回:21.1万件)
・21:30 米・4月卸売在庫速報値(前月比予想:+0.1%、3月:-0.1%)
・21:30 カナダ・1-3月期経常収支(予想:-181億加ドル、10-12月期:-154.8億加ドル)・23:00 米・4月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.5%、3月:+3.8%)
・01:00 クラリダ米FRB副議長講演(NY経済クラブ)





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