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イスタンブール市長選の波紋【フィスコ・コラム】

注目トピックス 市況・概況
エルドアン・トルコ大統領に対する事実上の信任投票となったイスタンブール市長選は、与党の敗北に終わりました。経済情勢が混迷を極めるなか、政権の求心力低下は今後どのような影響を与えるでしょうか。


6月23日に行われたイスタンブール市長選は投票の結果、世俗派の野党・共和人民党(CHP)の新人、イマモール氏が与党・公正発展党(AKP)候補のユルドゥルム元首相を押さえ初当選を果たしました。3月31日の統一地方選でイマモール氏は大接戦で勝利したものの、エルドアン大統領が「組織的犯罪があった」などと主張し再投票となりました。しかし、結果的にむしろ票差は広がり、かえって与党への反発が目立った格好です。


市長選で再び敗れたユルドゥルム元首相は、エルドアン大統領の昨年6月の再選後に国会議長に任命され、今年2月まで務めたトルコ政界の重鎮。同氏の敗北はAKPを率いるエルドアン大統領への審判という意味合いがあります。日本の都市部で与党が敗れる「1区現象」に似た側面はあるかもしれませんが、エルドアン氏が1990年代にイスタンブール市長を務めた経緯を考えればAKPの牙城ともいえるでしょう。


この敗北は、今後の政局にどのような変化をもたらすでしょうか。もともとAKP内では再投票に否定的な見解もあったため、与党分裂のきっかけになりかねません。トルコ経済をみると、想定内とはいえ2期連続のマイナス成長で先行きの不透明感は増しており、高インフレが国民生活を圧迫し続けています。経済の混迷を背景に政局が流動化する可能性は決して低くはありません。


今後の金融政策も注目されます。トルコ中銀は主要な政策金利を6会合連続で据え置き、最近ではハト派寄りのスタンスに傾いています。利下げ圧力を強めるエルドアン政権に配慮するとの見方も出ていました。イスタンブール市長選での野党勝利を受けて通貨リラの買いが強まったのは、政権による中銀への政治圧力が弱まるとの観測が広がったためです。つまり、市場も与党の敗北を歓迎したといえそうです。


しかし、為政者は通常、逆風下では「強い指導者」をアピールするものです。外交はそれにうってつけの舞台となるでしょう。トルコによるロシア製ミサイル防衛システム「S400」の導入について、米トランプ政権が「敵対者に対する制裁措置法」に基づく経済制裁を発動する方針で、それがリラ売り再開につながるとみられています。一方のエルドアン政権は対抗措置を講じると強気な構えを崩していません。


「S400」の購入に関しては国民の6割が支持しています。イスタンブール市長選での敗北でエルドアン政権は強硬な姿勢を取らざるを得ず、結果として「アメリカの制裁→リラ売り」の流れを作らないとも限りません。そうした混乱のなかでAKPの分裂によるエルドアン政権退陣という野党が描くシナリオも、非現実的とは言い切れないでしょう。その際、リラはいったん下落後に急回復する展開が見込まれます。

(吉池 威)

※あくまでも筆者の個人的な見解であり、弊社の見解を代表するものではありません。




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