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クロージング:決算発表本格化を前に模様眺め気分が強く上値の重い展開に

注目トピックス 市況・概況
26日の日経平均は反発。105.60円高の29126.23円(出来高概算9億7477万株)で取引を終えた。前週末の米国株の上昇などを背景に買い戻しの動きが先行して始まった。ただ、前日から4都府県に緊急事態宣言が発令されるなど新型コロナウイルスの感染拡大傾向が続いていることが重石となったほか、月末を控えたリバランスの売買や主要企業の決算発表を前に全般に模様眺めムードが強く、上値の重い展開だった。ただし、朝方に28900円を割り込んだ日経平均だが、その後は29000円を上回っての推移が続いており、底堅さは意識されている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1100を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、空運が5.22%と大きく上昇したほか、陸運、鉄鋼など22業種が値上がりした。一方、医薬品が1.17%、水産農林が0.89%、倉庫運輸が0.58%、その他製品が0.57%、ゴム製品が0.52%下落するなど11業種が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、アドバンテスト<6857>、テルモ<4543>が堅調。半面、エムスリー<2413>、中外薬<4519>、第一三共<4568>、ソニーG<6758>が軟調だった。

前週末の欧米市場で、製造業PMIが改善したことなどを背景にハイテク関連株が上昇した流れを映して、半導体製造装置や指数寄与度の高い値がさ株などを中心に買いが先行して始まった。ただ、新型コロナの感染拡大傾向に収束の兆しがみられないほか、コロナ対応への批判もあり、与党が衆参3選挙で全敗したこと、エムスリーが今期業績予想を公表しなかったことで売られたことも響いた格好である。

今週は27日にアドバンテスト、野村<8604>、28日にソニーG、村田製<6981>、30日に東エレクといった主力企業の決算発表が予定されている。また、28日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が判明し、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見もある。国内外で注目イベントが目白押しで、積極的に持ち高を一方向に傾ける地合いにはない。さらに、大型連休を控えていることも一段と様子見気分を強める要因になりそうで、全般は狭いレンジ内の動きにとどまりそうだ。



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