ソーバル Research Memo(7):新機軸のM&Aに加え、新規事業への取り組みを積極化
[14/04/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中長期戦略
同社<2186>は、2013年4月10日の13年2月期決算の発表に伴い、中・長期の成長戦略を明確に打ち出した(2013年4月17日レポート参照)。具体的には、100人の新卒採用の恒常的な実現と、エンジニアリング事業の拡充のために従来の分野から離れた新機軸のM&A、の2点である。14年2月期通期では、さらに、3月12日付で新規事業部の新設が戦略に加わった。
まず、新卒採用に関しては、採用ノウハウを社内で確立できたことにより、順調に進んでいる。このほど、初めて2016年までの新卒採用計画を公表した。それによると、2015年春には80人(14年実績比31人増)、16年春には100人となっている。つまり、成長戦略に掲げられた「100人の新卒採用の恒常的な実現」が16年中にもスタートする計画となっている。
また、新機軸のM&Aに関しては、買収条件として(1)事業継承者がいない、(2)営業力が不足している、(3)年商300〜2,000百万円規模、を基本とし、医療分野、自動車分野での案件を引き続き探すとともに、航空宇宙分野も新たにターゲットとして加えた。また、「1年に1件の割合での買収」を堅持する姿勢も継続している。
しかし、14年2月期は、M&Aが成約しなかった。具体的な案件はあったものの、景気の回復に伴い、競合が出現し、買収価格がつり上がったために断念せざるを得なかったためという。
そこで、M&Aに関しては、最大買収予定金額を特に限定しないことにした。優良な案件さえあれば、資金余力の範囲で費用を上積みする方針である。上積みしても、同社は無借金経営で現預金も潤沢にあるため、財務上はまったく問題ない。
ただ、それでも案件獲得がうまくいかなった場合のことも今回は考慮した。それが、新規事業部の新設である。外部から新事業を買収するだけでなく、社内から新しいビジネスを生み出すという発想である。新事業部は、今までの発想にまったくとらわれることなく、新しいビジネスのタネを発見・育成していく。そのため、責任者には、女性である大久保仁美(おおくぼひとみ)執行役員を起用した。
以上のように、今後は、M&Aと新規事業部の2本柱でエンジニアリング事業の拡充を図っていく方針である。
これら戦略の進展によって、同社は、1件当たり数十億円の大型案件の本格受注にも乗り出せる規模となる、連結での技術者数1,000〜1,200人体制を早期に整える方針である。
当初は社内的には、2014年末までの体制確立を目指していたが、そのためには、M&Aがあと2件程度必要となっている。2014年2月期はM&Aが成約しなかったため、2014年中の体制確立は難しそうではあるが、今回の中・長期戦略のテコ入れ策によって、体制確立の実現を急ぐ方針である。また、この体制が確立されれば、長期安定成長のための適正な営業利益率の水準も急激に上昇することが期待できよう。
以上のように、同社は、今後の事業拡大に関しても、着実な手を打っている。しかし、今後の収益拡大の要素は、他にもある。エンジニアリング事業を中心に案件が十分にあるため、新卒社員の技術力の向上に比例して案件の受注件数が拡大することが非常に高い確率で予想できるということである。
また、足元におけるソニーからの受注拡大から推測できるように、今後は、2020年のオリンピックに向けた放送機器関連の受注拡大という追い風なども期待できる。以上のことから、中期的には、2ケタの利益成長がかなり高い可能性で期待できると考えられよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)
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