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USS Research Memo(2):オートオークション事業は中部や近畿でシェア拡大傾向に

注目トピックス 日本株
■事業概要

USS<4732>の事業セグメントは、オートオークション事業、中古自動車等買取販売事業、その他事業と3つに区分されている。うちオートオークション事業が売上高の72.8%、営業利益の95.7%を占める。

(1)オートオークション事業

オートオークション事業では、運営会場を国内17箇所で展開している。主な収入は出品会員から徴収する出品手数料および成約手数料、落札会員から徴収する落札手数料からなる。

USSグループのオークション出品台数シェアは、2013年実績で31.8%と2位以下を大きく引き離した業界最大手となっている。現車会員数は45,712社(2014年3月末)と圧倒的な数を誇る。東京会場や名古屋会場など大規模会場を都市部との利便性の良い郊外に立地し、良質な中古車を大量出品することで集客力を高め、成約台数を増やす(=さらに出品台数が増加する)ビジネス戦略をとっているのが特徴だ。

地域別の出品台数では、北海道、東北、関東・甲信越、中部、九州・沖縄地区でトップシェアとなっている。反面、近畿、中国・四国地区ではシェアが10%台にとどまる。うち近畿ではJAAの100%子会社であるHAA神戸が36.5%と強く、同社は差を付けられた2番手に位置する。一方、中国・四国地区ではトップがJU広島の17.2%であり、USS岡山は17.0%で僅差の2位となっている。

前年比でのシェア変動を見ると、中部と近畿がそれぞれ0.5ポイント拡大している。中部に関して言えば、収容能力を増強した名古屋新会場が8月に稼働した効果が大きかったと言える。一方、近畿ではシェア拡大のための営業強化を進めた効果が出たとみられる。

地域別の出品台数構成比では、関東・甲信越が43.0%、次いで中部が27.5%となっており、この2ブロックで全体の約70%の比率を占めている。

(2)中古自動車等買取販売事業

子会社のR&Wで展開している。オークションに出品する中古車を1台でも多く確保するために、中古車の買取チェーン店「ラビット」を全国に171店舗(うちFC店148店)展開、大半はオークションに出品している。また、事故現状車の買取も手掛け大半はオークションに出品している。同部門売上高は全体の17.1%を占めるが、営業利益の比率は2.2%と低く、オートオークション事業の補完的事業としての位置付けとなっている。

(3)その他事業

その他事業では、子会社のアビヅやカークエスト東洋事業部でリサイクル事業を手掛けている。アビヅは廃自動車の解体などによって生じる鉄スクラップや中古パーツなどの販売、カークエスト東洋事業部では廃タイヤなどを原料とし、弾性舗装用ゴムなどの製品化を行っている。

また、USSロジスティクス・インターナショナル・サービスは中古自動車の輸出手続代行サービスを展開。サービス拠点は東京会場と横浜会場の2拠点で、同会場で成約した輸出代行業者向けのサービスとなる。その他部門の売上高構成比は10.1%、営業利益は2.1%となっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)



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