TOKAIHD Research Memo(1):今期を初年度とする新中期3ヶ年計画をスタート
[14/09/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
TOKAIホールディングス<3167>は、静岡県を地盤にLPガスを中心とした「エネルギー・住生活関連事業」と「情報通信事業」を展開する。「Total Life Concierge」(暮らしの総合サービス)構想を掲げ、2015年3月期より新中期3ヶ年計画「Innovation Plan 2016“Growing”」をスタート。最終年度となる2017年3月期に、売上高2,095億円、営業利益126億円の達成を目指していく。
2015年3月期の第1四半期(4-6月期)の連結業績は、売上高が前年同期比2.9%増の44,302百万円、営業利益が同155.7%増の1,657百万円となった。売上高ではアクア事業、ブロードバンド事業の顧客件数拡大に加えて、LPガス事業での販売価格是正による増収効果があった。また、利益面ではブロードバンド事業における顧客獲得コストの効率化を進めたこと、LPガス事業での価格是正効果や間接コストの抑制など合理化効果が寄与した格好で、期初の会社計画を上回る進捗となった。第2四半期においても、業績は会社計画を上回るペースで推移している模様であり、第2四半期累計の業績は会社計画を上回る可能性が大きい。
新中期計画の基本方針は、「顧客件数の積み上げによる増収と収益性の向上」「財務体質改善の継続」「継続的かつ安定的な株主還元の実施」を打ち出している。特に、今回の中期計画では、セットメニューの導入による1顧客当たり売上高の拡大に注力していく。既に8月よりLPガスと通信サービスのセットメニューで、テストマーケティングを実施。11月より本格販売を開始する予定となっている。現在、同社グループが展開するサービスのうち、複数のサービスを契約している顧客は全体の12%程度と低水準にとどまっており、セットメニュー導入による契約件数の拡大、並びに顧客獲得コストの低減効果は大きいとみられる。また、複数サービス契約の加入促進策として、「TLC会員サービス」のグレードアップも8月より実施。TLCポイント交換メニューの拡大による利便性向上を図っている。
2016年には電力の小売完全自由化がスタートする見通しで、同社もセットメニューの1つとして電力サービスを扱う検討を進めている。サービスエリアである静岡県、関東圏における家庭向け総合生活インフラ事業者として、顧客件数の積み上げを図ると同時に顧客との関係を根強いものにしていきながら、収益拡大を推進していく戦略だ。
■Check Point ・第1四半期業績は利益で第2四半期計画を大幅に超過
・通期ではガス・石油事業で増益幅が拡大する可能性
・持株会社体制移行後3期間の実績配当性向は40%超
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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