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エスプール Research Memo(4):2014年11月期は、期初会社計画を上回る大幅増収増益

注目トピックス 日本株

■業績動向

(1)2014年11月期の連結業績について

エスプール<2471>の2015年1月14日付で発表された2014年11月期の連結業績は、売上高で前期比23.1%増の6,604百万円、営業利益で同212.8%増の207百万円、経常利益で同291.5%増の191百万円、当期純利益で同269.1%増の165百万円と、期初会社計画を上回る大幅増収増益となった。

売上高では主力事業である人材アウトソーシングサービス、障がい者雇用支援サービスが順調に拡大したほか、新たに開始したスマートメーター関連業務なども増収に寄与した。また、営業利益では収益性の高い障がい者雇用支援サービスの拡大に加えて、除染業務からの撤退など赤字事業の収益改善が進んだことが増益要因となった。

なお、売上原価率が前期比0.5ポイント上昇したが、これはロジスティクスアウトソーシングサービス、並びに人材アウトソーシングサービスにおける総利益率低下が主因となっている。一方、販管費率は増収効果によって前期比2.4ポイント低下しており、この結果、営業利益率は2013年11月期の1.2%から3.1%に上昇した。セグメント別の動向は以下のとおりとなっている。

○ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業の売上高は、前期比24.1%増の2,704百万円、営業利益は同53.9%増の280百万円と好調に推移した。収益性の高い障がい者雇用支援サービスが順調に拡大したほか、赤字事業の損益改善が寄与した。

事業別で見ると、ロジスティクスアウトソーシングサービスは、つくば第2センターの本稼働に伴うネット通販商品の発送代行業務が増加したほか、センター運営代行サービスも既存顧客の取扱量が拡大し、前期比7%増収となった。また、利益面では新現場の立ち上げによる一時的な生産性低下で減益となったものの、期の後半には改善している。

障がい者雇用支援サービスは、認知度の向上が進んだことで千葉県茂原市の第2農園が開園1年ですべて完売となったことや(第1農園は完売まで3年半かかった)、就労移行支援サービスも生徒数並びに企業への紹介案件が増加したことで、売上高は前期比73%増の269百万円となり営業利益も大幅増益となった。

フィールドマーケティングサービスは、新たに業務を開始したスマートメーター関連業務の売上高が順調に拡大したことが増収に寄与した。また、同業務は初年度から黒字寄与している。その他、赤字事業であった福島での除染業務を2014年3月末に撤退したことで、赤字額が縮小したほか、顧問派遣サービスも売上高が損益分岐点を上回る水準まで増加したことで、利益増に貢献した。

○人材ソリューション事業
人材ソリューション事業の売上高は前期比20.3%増の3,980百万円、営業利益は同23.2%増の310百万円となった。主力の携帯電話販売支援業務やコールセンター業務では、グループ型派遣に積極的に取り組んだほか、サービス品質が評価されたことによる取引シェアの拡大が進んだことで、前期比31%増収と好調に推移した。その他業務は、物流企業向けの人材派遣サービスから撤退したことが影響して減収となった。

利益面では、派遣労働者の社会保険料負担の増加や、グループ型派遣における現場への正社員常駐を推進した影響で、売上総利益率は低下したものの、スタッフ採用費など販管費を抑制した効果で、営業利益率は前期比0.2ポイント上昇の7.8%と若干上昇した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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