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博展 Research Memo(1):増収基調継続で16/3月期は大幅増益へ、中期的に売上高109億を目指す

注目トピックス 日本株
博展<2173>は、展示会や販促イベントの企画・運営など、人と人とが出会う場(空間)におけるマーケティング支援を主力としている。新規事業として、セミナーやカンファレンスの開催支援、店舗・ショールーム等の企画・施工のほか、ITを駆使したデジタルマーケティング支援など、顧客ニーズの高い分野にも注力。顧客との直接取引を主体としたワンストップソリューションによる差別化を図っており、リピート顧客に支えられた高い指名受注率を特長としている。

2015年3月期の連結業績は、売上高が6,261百万円、営業利益が81百万円となった。主力の「イベント展示会」が、クライアントによるイベント出展・主催計画の取り止めや規模縮小などの影響により計画を下回ったものの、注力する新規3事業が順調に拡大したことで増収を確保した。特に、好調に推移している「商環境サービス」や、第4四半期に(株)アイアクトが連結化されたことに伴い「デジタルマーケティングサービス」が大きく伸びた。一方、利益面では、戦略的なチャレンジ案件の拡大により外注原価率が想定以上に上昇したことに加え、成長基盤整備のための先行費用の増加はほぼ想定内であったものの、売上高の伸びが想定を下回ったことから費用増加分を吸収するに至らず営業減益となった。

2016年3月期の業績予想について同社は、売上高を前期比19.8%増の7,500百万円、営業利益を同40.7%増の115百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。アイアクトの連結化効果が期初から寄与することに加え、新規3事業が引き続き順調に拡大する見通しである。利益面でも、外注原価率の高止まりや先行投資的な費用負担の継続が想定されるものの、コスト管理の徹底や付加価値の向上を伴う増収により営業利益率の改善を見込んでいる。

同社は新たに2018年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。ただし、顧客との長期的な関係構築を前提としたマーケティング・パートナーへと進化を図っていく中期ビジョンのもと、新規事業やグローバル展開が同社の成長をけん引する戦略に変更はない。しばらくは先行投資的な費用負担が続く見通しであるが、2018年3月期の目標として、売上高10,900百万円(3年間の平均年成長率20.6%)、営業利益400百万円(同86.5%)と年率2ケタの成長を目指している。

■Check Point
・既存事業に加え新規3事業が着実に拡大、増収を確保
・16/3月期は事業成長と営業利益率の改善により大幅な増収増益を見込む
・新中期経営計画を発表、18/3月期の売上高109億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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