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アイエスビー Research Memo(4):携帯端末事業ではスマホ用アプリ開発やMDMが底上げに貢献

注目トピックス 日本株
■事業分野別動向

(1)携帯端末

「携帯端末」の事業分野は、機器用組込みソフトのうち、携帯端末向けが切り出されたものだ。組込みソフトはメーカーのハードウェアを動作させるためのソフトウェアであるため、ハードウェアに密接に結びついていると同時に、むやみに書き換えができない出荷形態となっていることが多い。そのため、組込みソフトは、通常のソフトウェアよりも高い完全性が求められる。ここに、アイ・エス・ビー<9702>の技術力が生かされていると言える。

国内の携帯端末市場は、フィーチャーフォン(非スマートフォンの携帯電話)の時代とスマートフォンの時代とでは、市場参加者や構造が大きく変化した。フィーチャーフォン時代は国内メーカーが主たる端末供給者であり、同社は各社と全方位外交的にビジネスを行っていた。スマートフォン時代になると国内メーカーは次第に淘汰され、iPhoneを始めとする海外メーカーのシェアが大きく伸びることとなった。こうした市場環境の変化のなか、同社は生き残った有力国内メーカーとのビジネスを拡大している。

2015年12月期の携帯端末事業分野の売上高は、前期比8.6%増の2,510百万円となった。スマートフォン向け組込みソフトの売上げは当初予算の段階で前期比マイナス成長を見込んでいたが、実際にはマイナス幅が予想を下回ったほか、スマートフォン用アプリの開発や、新事業であるMDM(Mobile Device Managementの略。詳細は後述)が売上高の底上げに貢献して前期比増収となった。

2016年12月期は前期比18.9%減の2,036百万円を予想している。これは主要顧客向けソフト開発が落ち込むと想定しているためだ。これは商品の開発サイクルに伴うもので、2016年は一旦低下するものの2017年12月期には増加に転じてくると期待される。弊社では、MDM事業で大型案件の獲得があれば、計画比上振れとなる可能性は十分にあるとみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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