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キリン堂HD Research Memo(8):アリババグループの天猫国際モールに旗艦店を出店し越境EC拡大

注目トピックス 日本株
■成長戦略と2017年2月期の取り組み

(3)中国越境ECビジネスの規模拡大

キリン堂ホールディングス<3194>は、2014年3月より中国・アリババグループの天猫国際モールに旗艦店を出店しているが、この越境ECビジネスを2017年2月期はさらに拡大させる計画だ。

具体的には、会員数獲得のキャンペーン、新規取扱ブランドの拡充、メーカーとの連携強化、社内でのECサイト運営専門チームを設置、リスク対応強化などの施策を行い、2017年2月期の海外通販売上高を前期比約3倍の3,000百万円を計画している。

この売上高目標について弊社では、かなり挑戦的な目標であることは否定できないが、実現可能性はあると考えている。同社が越境EC強化の決断を下すきっかけとなったのは2015年11月11日のシングルデー・イベントにおいて同社が日本館ランキングで1位になったことであるとみられる。この日同社は約4.5億円の売上高を記録したが、在庫切れの機会ロスの金額は売上高を超える規模があったもようだ。日本製商品への信頼感と需要には陰りが見られないため、同社の強みである集荷力を発揮して適正に在庫をそろえれば、売上を大きく伸ばすことは可能だと考えている。

リスク要因としては中国政府による規制の強化が挙げられる。海外での爆買い需要を中国の内需に転化させるべく、中国政府は2016年4月8日より、インターネット通販を含む海外購入商品への課税を強化した。ネット通販に関しては、衣類や日用品などの約1,100品目に新たに課税する措置のほか、1回2,000元超や年間2万元超の購入については個人消費と認めず通常の貿易と同じ関税を課す措置などが発表されている。この影響がどの程度の影響を及ぼすかは、現時点で見通すことは難しい。いずれ実質的に緩和されるという見方もあるが、安易な楽観は禁物だと考えている。

(4) PB商品の強化

PB商品の強化は、粗利益率改善策の骨子だ。同社は1973年に健美舎を設立して健康食品のPB化に乗り出すなど、PB商品の強化には長年取り組んできた。今第1次中期経営計画においては、小売事業におけるPB商品の売上高比率を最終年度の2017年2月期において15%にまで高めることを目標として掲げてきた。

しかしながら、同社が15%の目標を11%へと引き下げたこと及び、この点について弊社ではむしろポジティブに考えていることは、前述したとおりだ。重要なことは、PB化の本丸とも言えるHBC商品に関してはPB化のスタンスはまったく変わっていない点だ。HBC商品のPB比率は全商品よりも高い状況が一貫して続いており、その比率は2016年2月期で既に11%を超えている。

同社は今後、HBC分野を中心に、成分や容量の見直しを含む商品リニューアルや、新素材や新成分などの活用も含めた新規商品の開拓・開発を進め、PB比率を今後も高めていく方針だ。また、PB商品を販売しやすい店づくりやPB商品を効率よく販売するための従業員教育などにも注力する計画だ。

(5)調剤への取り組み

調剤は第1次中期経営計画の目標であった売上高100億円を2016年2月期において1年前倒しで達成した。同社は好調な調剤分野の成長を加速させるべく、2017年2月期には7店舗を新規開設する予定だ。内訳は調剤薬局新規開店が2店、調剤併設ドラッグストアの新規開店が3店、既存ドラッグストアへの調剤併設が2店となっている。同社は、中期的に調剤売上高の構成比を10%に高めることを目標としている。2016年2月期実績は9.1%であった。

弊社では、調剤部門は同社の収益成長において重要な役割を果たすものと期待している。弊社が注目する1番のポイントは、同社の1店舗当たり売上高が183百万円(2016年2月期実績より算出)と調剤専業大手に引けを取らない点だ。調剤事業では、国の医療費削減政策に基づいて、調剤報酬改定やジェネリック薬の推進などがますます強化される方向にある。詳細な説明は別の機会に譲るが、こうした流れのなかで調剤薬局の強さを示す指標としては1店舗当たり売上高が最も重要視されてくると弊社では考えている。時間軸は別として、同社が調剤店舗数を100店舗まで拡大し、1店舗当たり売上高を現行水準でキープするならば、調剤売上高200億円、売上高比率が15%超というのが視野に入ってくる。調剤は粗利益率がHBC商品と並んで高いため、調剤売上高比率の上昇は、同社の収益性改善にも貢献が期待できる。

調剤事業拡大の問題点は人材(薬剤師)の確保だ。薬剤師の1人当たり・1日当たり処方箋処理枚数に規制があることなどが背景にある。薬剤師の確保は業界全体に共通した問題であり、同社だけが例外的にクリアできるとは考えにくい。人件費増と売上増のバランスを取りながら店舗網拡大を進めることはそれなりにハードルが高いと考えられ、投資家としては注意を要する部分だと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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