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モバファク Research Memo(4):「Pokemon GO」の世界的な大流行により位置ゲーム市場が活性化

注目トピックス 日本株
■事業環境とモバイルファクトリー<3912>の強み、事業リスク

(1)事業環境

携帯電話市場におけるスマートフォンの急速な普及により、同社の主力事業に関連したモバイルコンテンツ市場はフィーチャーフォン(ガラケー)関連の市場が縮小し続けているものの、スマートフォン関連の市場は拡大し、全体として成長が続いている。一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラムの調査によると、2015年(暦年)のモバイルコンテンツ市場規模は1兆5,632億円となり前年比7%増加。内訳を見ると、フィーチャーフォン関連市場が前年比34%減の1,009億円と減少に歯止めがかからないのに対して、スマートフォン関連市場は同12%増の1兆4,623億円と2ケタの伸びを記録している。

モバイルゲーム(ゲーム・ソーシャルゲーム)について見ると、フィーチャーフォンとスマートフォンを合算したゲーム・ソーシャルゲーム等の2015年の市場規模は9,877億円(前年比4.9%増)となっている。内訳を見ると、フィーチャーフォン関連の市場規模は249億円(同47.7%減)へ減少したものの、スマートフォン関連の市場規模はスマートフォンの普及に伴い、短時間で気楽に遊べることが受けて、家庭用のTVゲームの市場シェアを奪いながら、9,628億円(同8%増)と急拡大が続いている。

こうした状況下で、同社が主力ゲームとしてリソースを集中している位置ゲームの歴史は古く、2000年に遡るものの、その市場規模は50億円程度(同社推定)に過ぎず、ニッチな市場に止まっていた。しかし、2015年3月に位置情報を利用した陣取りゲーム「Ingress」(イングレス)※が日本語対応した後はジャンルとして注目されたのに続き、2016年7月には「Pokemon GO」がリリースされ、世界中で大流行したことから、日本国内でその認知度が一気に高まった。「Pokemon GO」の月商(50億円程度と推定)からすると、位置ゲームの国内市場規模は年換算で700億円規模へ拡大したと見られる。ただ、「Pokemon GO」に人気が集中し、位置ゲームはもとより、あらゆるジャンルのゲームが「Pokemon GO」の影響を受けたと見られる。

※Google, Inc.から2015年8月に独立したNiantic, Inc.が開発・運営する。2013年6月にAndroid専用で正式運用が始まったが、2014年7月にはiOSにも対応している。

一方、フィーチャーフォンの着信メロディ市場は過去最高であった2004年の1,167億円から2015年には78億円(前年比18%減)まで減少しているのに対して、スマートフォン等で利用可能な音楽コンテンツ市場は799億円(同15%増)とゲーム関連市場と同様に成長が続いている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )



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