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カンロ Research Memo(3):「キャンディ市場」は寡占が進んでいない

注目トピックス 日本株
■事業概要

1. 収益構造
カンロ<2216>は、菓子食品事業の単一セグメント。カテゴリー別の売上高では、飴、グミ、素材菓子の3つに分類される。最も構成比が高いのが飴で、2016年12月期の連結売上高の60〜70%を占めると推定、次に20〜30%弱のグミが続く。素材菓子の構成比は小さい。

売上高は、顧客である問屋への卸売価額が計上される。同社は直接販売も行っているが、多くは三菱商事を通じて得意先(問屋)に販売している。三菱商事を通すことで与信管理の手間が省け、リスクコントロールの観点から同社にもメリットがある。また、原材料の一部も三菱商事より購入している。売上原価には原材料費が多く占めると推測されるが、このほかに重油価格(もしくは原油価格と為替レート)が収支を考えるうえで重要な要素となるだろう。石油価格は燃料という意味だけでなく、パッケージなどの包材価格の変動要因となるためだ。販管費の主なものには、代理店手数料、給料及び手当・賞与、運賃・保管料、広告宣伝費、退職給付費用、賞与引当金繰入額、役員退職慰労引当金繰入額があり、2015年12月期においては代理店手数料が2,642百万円、給料及び手当・賞与が1,410百万円であった。

同社の生産設備は国内3ヶ所で、ひかり工場(山口県光市)と松本工場(長野県松本市)においては飴を、朝日工場(長野県東筑摩郡朝日村)ではグミを生産している。2016年12月期においてはグミの売上高が大きくなり、朝日工場では従業員が残業してまで生産に対応していたようだ。なお、理想的な工場稼働率は85〜90%程度のようで、2016年12月期の水準はこれよりやや低かったようだ。

2. 強みと競合状況
飴に関しては、水あめと砂糖が主成分であるため、新規参入障壁が低いと言える。このような環境下で、同社は付加価値の高い商品を市場に投入している。例えば、「ボイスケアのど飴」は音楽大学声楽科と共同開発、プロの声楽家などに愛用されている。発売は数年前だったが、カラオケ愛好者など購買者層が広がり、この商品の売上げは増加している。のど飴と言えば、同社が1981年に初めて発売した「健康のど飴」に代表されるように、風邪などによるのどの痛みに対して使うものというイメージがあったが、仕事や趣味の場においてのどを酷使する際の用途を提案した例と言える。また、同社はカロリーを気にする購買者層をターゲットとしたノンシュガーの飴も幅広く取りそろえており、ノンシュガーでありながら、飴の味わいを犠牲にせず美味しさを保っているのが特徴と言える。また、2017年3月6日に発売されたピエール・エルメとのコラボ商品である「イスパハン」の飴は、日本の飴文化とフランスの砂糖菓子文化の組み合わせでオシャレや食に意識の高い消費者の目を引くだろう。このように、同社は差別化戦略を推進していることが分かる。

全日本菓子協会の統計によると、飴・グミなどから成るキャンディの2015年の市場規模は小売金額では2,510億円、生産金額では1,790億円となり同社の販売額は1割程度と考えられる。「金のミルクキャンディ」ですら、ミルクキャンディのうち1/4程度のシェアと見られ、拡大余地はまだあると同社は見ている。国内の菓子市場については次の市場動向の項に説明を譲る。

3. 事業リスク
主な事業リスクとしては、菓子業界における競合、品質、災害、風評などが考えられる。特に、小売店舗における頻繁な商品の入れ替えや、小売業のプライベートブランド商品の積極的な販売展開などは、メーカー間の競争をさらに熾烈なものとしている。品質については、2015年に製品自主回収が発生しており、売上減少という直接的な影響への対応だけでなく、同社のブランドを守る上からも適切な再発防止策が徹底され適切な対応がされなければならないだろう。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)



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