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ベネ・ワン Research Memo(4):福利厚生事業の需要回復継続で10期連続増益の見通し濃厚

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

1. 2021年3月期の業績見通し
ベネフィット・ワン<2412>の2021年3月期通期の連結業績は、売上高で前期比7.7%増の40,150百万円、営業利益で同7.8%増の9,050百万円、経常利益で同7.5%増の9,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同9.9%増の6,200百万円と増収増益の見通しだ。営業利益については、計画達成となれば10期連続増益となる。

上期では全事業で営業利益が計画を上振れる着地となったが、ヘルスケア事業における期ずれの可能性を考慮し、通期計画は据え置いた。

そのほか、大きな動きとしては「ベネワン・プラットフォーム」「給与天引きプラットフォーム」に関する大規模なシステム投資を計画している。潤沢に保有する現金及び預金と営業活動によるキャッシュ・フローを背景に投資資金は十分確保できているほか、アジャイル開発の手法を採ることで開発にかかる期間・費用ともに想定以上に抑制できている。


アプリケーションの一部の無償提供により、HRDXの基盤となるプラットフォームの普及進む
2. ベネワン・プラットフォームの普及推進
同社は従来単品売りしていた各サービスをパッケージ化した「ベネワン・プラットフォーム」を2020年6月にリリースした。同プラットフォームはパソコンに例えると基本ソフト(OS)に当たり、その上にアプリケーションに相当する各サービスが乗る。同社が取り扱っていない機能については、プラットフォーム上で他社サービスとも連携できるような柔軟な設計になっている。また、ミドルウェアとして各サービスの利用実績や従業員の健康、その他多様な人事関連のビッグデータも融合している。それらを組み合わせることで顧客企業の人事分野でのデジタル化を推進し、「HRDXのリーディングカンパニー」への転換を図る。

同プラットフォームの普及に向け、アプリケーションの一部を無償提供している。なかでもタレント・マネジメント分野については大手企業でも未導入のケースが多いことから、タレント・マネジメント機能をDXの入り口として訴求している。顧客側の反応も良好で、複数の大手顧客からは既に内定を受けている。2021年度は全顧客に提供する計画だ。

コロナ禍において「働き方改革・健康経営・デジタル化」という課題に向けた企業の取り組みが活発化するなか、ビッグデータの融合による利便性も重なり、同プラットフォームの普及はスムーズに進むと予想される。普及の先には、ヘルスケアやポイント、福利厚生といった課金アプリケーションの利用による収益計上が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)




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