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ネットイヤ Research Memo(2):NTTデータとの協業により収益拡大を目指す(2)

注目トピックス 日本株
2. ネットイヤーグループ<3622>の事業戦略
デジタルマーケティング業界のトレンドが変化するなかで同社は、オウンドメディアと店舗等のリアルチャネルを組み合わせるOMO分野を今後の成長領域としている。また、同社は事業戦略として、「事業基盤の強化・変革」から「既存ビジネスの精緻化」「新たな事業機会創出」「成長分野の拡大」と段階的に取り組んでいくことで中期的な成長を実現していく考えだ。

「事業基盤の強化・変革」については、従業員マインドの改革、プロジェクト品質改善、コスト構造改革が、NTTデータと資本業務提携をしたこともあって一段と進んでおり、黒字体質の定着化が見えてきている。

「既存サービスの精緻化」の分野で期待されるのが、NTTデータとの連携による大型プロジェクトへの参画だ。NTTデータとの連携では流通・サービス業を主力ターゲットと定め、NTTデータと共同で営業活動を行っている。同社は「オウンドメディア」やリアル店舗におけるUX(User Experience:ユーザー体験)/CX(Customer Experience:顧客体験)を高めるためのデザイン設計・コンサルティングや「オウンドメディア」の構築・マーケティング運用などを行い、NTTデータが基幹システム(受発注・在庫管理システム、決済システム等)などの開発を担当する。NTTデータのシステム開発力と同社のUX/CXデザイン力を融合することで、顧客企業の店舗DX化を推進していく。従来、同社単独では受注できなかった大型プロジェクトも、流通業界向けで豊富な実績を持つNTTデータと連携することにより、今まで以上に多くの案件を獲得できるものと予想される。現在、NTTデータ向けの売上構成比は1割弱程度と見られるが、将来的には3割程度まで上がる可能性もある。なお、大型プロジェクトを安定的に受注していくためには、プロジェクトマネジメント力の強化も重要となる。同社ではこうした人材の採用を進めていくと同時に、多様な雇用形態の導入によって外部の優秀な人材を登用し、今後の事業拡大に対応していく予定である。

同社は、2020年3月期に取り組んできた「事業基盤の強化・変革」及び「既存サービスの精緻化」に一定の成果が得られたとして、2021年3月期以降は段階を進めて「新たな事業機会創出」及び「成長分野の拡大」への取り組みを拡大するとしている。

「新たな事業機会創出」に関しては、UX/CXのメソッド化やサービスの“型”化に取り組んでいる。“型”化したサービスを汎用サービスとして横展開していくほか、他社との連携によって新たな付加価値サービスの提供も行っていく方針だ。汎用サービスとしては2020年5月にSEO対策、Web広告、Webサイトの改善などをワンストップでサポートする「パフォーマンスオプティマイゼーションサービス」を開始した。複数のデジタルマーケティング施策の費用対効果を最適化するサービスとなる。これらは、従来、異なるベンダーが提供するサービスであり、それを一本化することにより、企業のマーケティング担当者の業務の煩雑さは軽減される。また、そのマーケティング効果に関しても、マーケティング担当者は個々の施策の効果については見てきたが、それら施策の全体最適を図るためのノウハウが不足している場合があることから、同社がサポートしていくことで費用対効果の最大化を実現する。そのほか、同年7月にはカスタマーサクセスを目的としたCRM業務やマーケティングオートメーション運用業務を支援する「カスタマーサクセス業務支援サービス」の提供も開始している。

他社連携では、2020年9月にAI開発企業である(株)ABEJAと、従業員の体験の視点から最適なAI配置・活用計画を立案し、企業のDX化を支援するDXスキーム「DXアクセラレータ」を共同開発することを発表している。例えば、マーケティング部門の運用体制で人的リソースが不足している場合は、AIを活用することで業務負担を軽減していく。同社ではSalesforce のMAツール「Pardot」の導入支援も行っているが、料金が高額となるため、コストを抑えたい企業にはABEJAのAIプラットフォームを活用することで、DX化を推進する。なお、今後もシナジーが見込める企業との連携により、新サービスの開発を進めていく予定だ。

また、「成長分野の拡大」としては、さらに成長を加速していくための戦略として、2023年以降は中規模事業者を対象としたマーケットへの進出も視野に入れており、そのためにサービスのSaaS化にも取り組んでいくとしている。その一例として、リテール業界・店舗ビジネスに特化した非接触型サービスを実現する次世代の買い物体験アプリ支援サービス「Digital&Physical」の提供を2020年11月より開始している。同サービスはanect(株)が提供するスピーディなアプリ開発を実現するプラットフォーム「Appabrik」を基盤とし、同社が蓄積してきたUX/CXのノウハウを組み合わせることで、デジタル領域からフィジカル(見て触れることができるもの)領域へのスムーズな連携を実現する、デジタル領域でのマーケティング施策やデータを活用した運用の人的支援までをワンストップで支援するサービスとなる。

同社は、このような形での“型”化したサービスを成長分野へ投入するサイクルを年間を通じて複数実施しながら、将来的には資本集約型モデルへビジネスを転換していきたいとしている。

3. 業績動向
2021年3月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.0%増の3,608百万円、営業損失が230百万円(前年同期は366百万円の損失)、経常損失が231百万円(同366百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が219百万円(同391百万円の損失)となった。コロナ禍に伴う広告案件の縮小・中止等により売上高で約3億円のマイナス影響があったものの、第3四半期だけで見るとソリューション案件(企画・開発コンサルティング)が堅調に推移したことで前年同期比12.1%増と2四半期ぶりに増収に転じている。また損益面では、広告案件の減少で約30百万円の減益要因となったものの、利益率の比較的高いソリューション案件(企画、制作、開発)が堅調に推移したほか、プロジェクト品質改善により赤字案件がほぼゼロになったこと、テレワーク化に伴うオフィス経費の削減や、従業員のモチベーション向上による離職率低減で採用費の圧縮が図れたこと、出向人員の増加により人件費を圧縮できたことなどが損失額の縮小要因となった。

2021年3月期の業績は、売上高で前期比1.2%減の5,400百万円、営業利益で50百万円(前期は77百万円の損失)、経常利益で50百万円(同77百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で40百万円(同68百万円の損失)と2期ぶりに黒字化する見通しだ。第3四半期以降、ソリューション案件を中心に受注は好調に推移していることから、通期業績については会社計画を上回る可能性も十分あると弊社では見ている。

現在、売上高の約8割は「CXを実現する仕組みの構築」領域、つまり「オウンドメディア」やDMP(Data Management Platform)の構築、MAツールの導入支援など労働集約的な領域で占められているが、今後は同社が強みとする「デザイン」領域に注力し、デジタルとリアルを含めた総合的なCX対応力、並びにサービスデザインの強化に取り組んでいく。売上比率はまだ低いものの付加価値の高い領域であり、NTTデータとの協業も進めながら事業規模の拡大を目指していく。また、サービスの“型”化やSaaSとしての事業展開も進め、成長加速を狙う。中期的な経営数値目標は特に定めていないが、売上成長率で5〜10%の継続的な成長と収益性向上が当面の目標となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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